[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.20 イギョラ杯D組 成立学園高2-4前橋育英高 赤羽]

　パンチ力のある左足を持つ前橋育英高FW野口竜彦(1年)が、猛アピールだ。この試合、右サイドアタッカーとして先発した野口は前半7分にゴール前のこぼれ球を押し込んで先制点を奪うと、13分には中央から展開されてきたボールを右サイドで受けて中央へ切れ込む。そして後方からチャージしてくるDFを振り切って放った左足シュートが素晴らしい軌道を描いてゴール右隅へ突き刺さった。

　前日の三菱養和SCユース戦で結果を残し、この試合でも2ゴールを決めた野口について藤巻博志コーチは「昨日も取って、きょうスタメンでも取って、次の試合でも行こうと思った」。現状の主力組で臨む予定だった藤枝明誠高戦が成立学園戦の30分後にキックオフされたが、藤巻コーチはそこでも野口を右MFとして起用。期待に応えて野口は前半10分に敵陣でインターセプトしてから先制点の起点となるなど、ここでも4-1の勝利に貢献した。

　「タレント軍団」前橋育英において、アタッカー陣では交代出場で結果を残す選手はこそいるものの、なかなか先発出場でゴールを奪えている選手がいない模様。アピールを続ける新2年生のアタッカーが先発獲得へ努力を重ねる。

(取材・文　吉田太郎)