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川崎FがF東京から完全勝利、多摩川クラシコを制して今季初白星!

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[3.23 J1第4節 F東京0-4川崎F 味スタ]

 J1は23日、第4節を各地で行い、味の素スタジアムではともにリーグ戦未勝利のFC東京川崎フロンターレによる「多摩川クラシコ」が開催された。前半31分にFW小林悠の得点で先制した川崎Fが前半終了間際にもFW大久保嘉人がネットを揺らし、2点をリードして前半を折り返す。さらに後半にも大久保、小林が追加点を奪い、4-0の快勝で今季初勝利を収めた。

 ホームのF東京はここまでリーグ戦全試合で先発出場していたルーキーのMF武藤嘉紀に代えて、負傷で出遅れていたMF米本拓司をリーグ戦初先発で起用。対するアウェーの川崎Fは前節SUBだったGK西部洋平、出場停止だったDFジェシが先発復帰するだけでなく、MF森谷賢太郎と大卒ルーキーのDF谷口彰悟がリーグ戦初スタメンに名を連ねるなど、メンバーを入れ替えて「多摩川クラシコ」に臨んだ。

 ともに慎重な立ち上がりを見せた試合序盤、最初に決定機を作ったのはF東京だった。前半14分、FKの流れから左サイドでボールを受けたMF三田啓貴が挙げたクロスはFWエドゥーを経由してフリーのFW渡邉千真の足下へ。しかし、右足から放たれたシュートはGK西部洋平の正面を突き、先制点を奪うには至らなかった。

 すると徐々に流れは川崎Fに傾き始め、MF中村憲剛を中心にF東京ゴールを脅かし始める。前半18分に中村のスルーパスから抜け出した大久保がネットを揺らすも、これはオフサイドの判定に取り消される。さらに同21分には中村のパスから森谷が狙い、同22分には中村のチップキックから裏を取った小林がシュートを放つも、ボールは枠を捉えなかった。

 しかし、攻勢を強める川崎Fが前半31分に試合を動かす。米本のパスミスを奪った大久保が一気にPA付近までボールを運ぶと、並走していた小林にスルーパスを通す。落ち着いていた小林はGK権田修一のタイミングを外す技ありのゴールを流し込んで、待望の先制点を奪った。さらに前半終了間際にはカウンターからレナト、小林を経由して、左サイドを駆け上がった谷口とつながると、谷口のクロスを大久保がダイビングヘッドで合わせて、川崎Fが2点をリードして前半を折り返した。

 2点のビハインドを背負ったF東京は後半開始時にFW平山相太とMF河野広貴を同時投入して、流れを変えようと試みる。前への圧力を強めたもののコンビネーションが合わずにパスが通らない場面があるなど、PA内へボールを運べずに決定機を作れない。逆に裏のスペースを狙われてカウンターを浴びるだけでなく、中村や大久保を中心としたパス回しに翻弄されて後手に回った。

 そして、攻撃の手を緩めない川崎Fが追加点を奪う。後半14分、中盤で相手選手を囲い込んでボールを奪うと、小林の鮮やかなスルーパスに反応した大久保が冷静にゴールに流し込んで3点目。さらに後半34分にはDFジェシのクロスを小林がヘディングで合わせて豪快にネットに突き刺し、リードを4点に広げる。

 攻撃陣の爆発に守備陣も応え、F東京にチャンスらしいチャンスを作らせないまま試合終了。4-0の完全勝利を収めた川崎Fは、うれしいリーグ戦今季初白星を飾った。逆に攻撃陣が不発に終わり、ライバルに完膚無きまでに叩きのめされたF東京は、いまだ未勝利と苦しい戦いが続く。

(取材・文 折戸岳彦)

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