[3.28 ミズノカップU-18IN香川予選リーグ第1戦 玉野光南高0-0(PK1-4)仙台育英高 瀬戸大橋記念公園球技場2]

　全国の強豪16チームが優勝を争うミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2014が28日、香川県の瀬戸大橋記念公園球技場で開幕した。13年度全国高校選手権16強の玉野光南高(岡山)と宮城の名門、仙台育英高との一戦は0-0で突入したPK戦の末に仙台育英が4-1で勝った。

　全国16強メンバーから注目FW中井レアーズやMF後藤大輝(ともに新3年)ら主力半数を残す玉野光南と、190cmの超大型CB熊谷駿と187cmのCB杉田幸世(ともに新3年)のツインタワーらポテンシャルの高い選手たちを擁する仙台育英との一戦はPK戦決着。仙台育英が白星を手にした。PK戦は先攻・玉野光南1人目が枠の左外へ外すと、3人目を仙台育英GK青野大(新3年)が右へ跳んでストップ。3人連続で成功していた仙台育英は4人目のFW佐藤翔太(新3年)も右足で決めて勝利した。今回、予選大会に当たるミズノグローイングアップリーグIN御殿場から勝ち上がってきた仙台育英の鈴木武人コーチは「全国レベルのチームとやることで、(ポテンシャルのある3年生に加えて)2年生たちも出てきている。勝ち切れるようになってくればいい」と期待した。

　主将のDF加藤陽介とMF小牧将(ともに新3年)が怪我で今大会不在の仙台育英だが前半1分、相手GKのミスからいきなりFW長沢佑冬(新3年)が決定的なシュート。さらにスピードと飛び出しが魅力の司令塔・MF赤間善門とMF志村大海(ともに新3年)の組み立てから、抜群のキープ力を誇るFW櫻井敏正(新2年)ら突破力のあるアタッカー陣がドリブルでPAへ切り込んでくる。20分には長沢のラストパスに佐藤が飛び込み、21分にはクリアボールを拾った左SB下河原琢未(新3年)のクロスから熊谷がヘディングシュートを放った。

　ただスペースを消しながら相手に対応していた玉野光南は、逆に切れ味鋭い突破や切り返しからシュートへ持ち込んでくるFW土居晃貴(新2年)や、鋭い反転からDFの前に潜り込んでくる中井を軸に攻撃。後藤のテンポの良いパス捌きから押し返すと、29分には左SB{{塩田奨馬}(新2年)の左クロスから中井が決定的なヘディングシュートを放った。玉野光南は今冬、9年ぶりに全国高校選手権へ出場。今年も同じステージに立つことを目指して新チームはスタートしている。乙倉健二監督が「2CBと(驚異的なロングスローを投じていた)古矢の飛び道具。特に守備のところでCBの成長が不可欠」という中、決定機をつくられながらもCB植木雄登(新3年)中心に得点を許さなかったが、PK戦の末に黒星発進となった。

　一方、甲府に2度の練習参加をしている注目CB熊谷中心に仙台育英は選手権16強の玉野光南から白星。前回準優勝の九州国際大付高(福岡)や2年前の熊本大会優勝校、津工高(三重)との同じグループを突破して優勝を目指す。

(取材・文　吉田太郎)

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