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[MOM996]九州国際大付MF田村勇斗(新3年)_チームのために戦う主将、勢いづけたビッグプレー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.28 ミズノカップU-18IN香川予選リーグ第1戦 九州国際大付高4-1津工高 瀬戸大橋記念公園球技場4]

「しっかりと、まず頼られる存在になっていきたいと思っているんですけど、自分が引っ張っていけるくらいのチームじゃまだまだだと思うので、もっと周りのみんなが上がってきて、自分だけじゃなくて、自分もほかの人に頼っていけるチームになれば強いチームになっていけると思います」。昨年、九州新人戦、九州総体準優勝で全国高校総体でも16強へ進出した九州国際大付の新リーダー、MF田村勇斗主将(新3年)はチームのために考え、戦うことのできる選手だ。「しゃべることとかが仕事なので、チームの雰囲気を良くしたり、しゃべったり、みんなが追い込んまれているときに声をかけたりして、みんなができるだけいい気持ちでサッカーをできるように心がけています」。

 ボランチが本職でエース番号「14」を背負うが、昨年はCBや右SBなどでチームの勝利に貢献。今年も「自分がCBにいた方がチームがいい方向を向く」とCBとしてチームに安定感をもたらしている。この日はCB宮本凌輔とのコンビで安定感の高いプレー。また声でチームメートを的確に動かして穴をつくらなかった。津工はアイディアのあるパスとドリブルを駆使しながらゴールへ迫り、九国大付はなかなかボールを奪うことができなかったが、それでもチームは立ち上がりに田村が見せた1プレーで勢いに乗り、4ゴールで快勝した。

 前半5分、田村は相手の縦パスにプレッシャーをかけてインターセプト。そのまま一気にボールを運んで先制ゴールを叩き込んだ。「前へのプレッシャーは得意なプレーだと思っているので粘り強くいって、いい形で取れた。そのままドリブルで行けてまあ良かったかなと思います」というビッグプレーでリードをもたらすと、気持ちに余裕のできたチームは、相手に多くの時間帯でボールを保持されながらも耐えてカウンター攻撃から計4得点を挙げた。

 杉山公一監督が「(昨年の)上級生も田村の意見は納得して聞いていた」というように下級生時から先輩たちに意見をして、チームをよい方向へ向かわせようとしていたという。実力も認められているから、また意見が的確だからこそ、先輩たちからの信頼を受けてきた。そして主将としてチームを引っ張る今年は「去年はいい結果だったけれど
準優勝が多かったので、まずそれを追い越そうということでチームをスタートしました」。田村の高精度クロスから勝ち越しゴールを決めながら東福岡高に3-4で逆転負けした選手権県大会をはじめ、九州新人戦や総体九州大会など準優勝の多かった昨年。今年はチームメートたちの成長を促し、その中で自分も成長して昨年流した悔し涙を歓喜に変える。 

(取材・文 吉田太郎)
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