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[ミズノカップIN香川]育成に加えて結果も出すチームへ!前回王者・興國が日章学園にPK戦勝利

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[3.28 ミズノカップU-18IN香川予選リーグ第1戦 日章学園高1-1(PK4-5)興國高 瀬戸大橋記念公園球技場3]

 ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)連覇を狙う興國高(大阪)が、全国高校選手権8強の日章学園高(宮崎)との強豪対決を1-1からのPK戦の末に5-4で制した。

 興國は今年、DF北谷史孝を横浜FM、FW金容輔を神戸に送り出すなど2年連続でJリーガー2選手を輩出。今年も松本へ練習参加したMF田中優一(新3年)やCB桶谷拓人ら注目選手を擁し、美しく勝つサッカーを目指しているが、この日はMF藤堂貴久(新3年)やGK松井朝輝(新2年)といった主力不在の日章学園により多くのチャンスをつくられてしまった。

 興國もチームのキーマン・SB上須啓太やCB高原大弥(ともに新3年)を怪我で欠いていたが、この日はそれが影響してか内容が悪化。前半18分にDFの処理ミスから押しこまれて日章学園FW横山佳起(新3年)に先制点を献上してしまう。同29分に田中のスルーパスからDFとの競り合いで粘ったMF花田佳惟斗(新2年)が同点ゴールを決めたものの、思うようなサッカーを展開することができなかった。

 その後もエースFW村田航一(新3年)を起点に攻めてくる日章学園にセカンドボールの攻防戦でも劣り、シュートまで持ち込まれるシーンが目立った。毎年個性的なアタッカーが現れる興國は花田や注目の新1年生、FW大塚智也らがバイタルエリアで個性を発揮したが内野智章監督は「まだまだです。これはできるけれど、これはできないという選手が多い」と納得していなかった。互いに2点目が奪えないまま1-1で70分間を終了。PK戦では相手の1人目が外したのに対し、興國は5人連続で成功して白星をおさめることができた。

 興國にとっては次のステージへ上るための重要な1年だ。プロ選手や強豪大学に続けて選手を送り出すなど育成面では評価されているが、全国大会への出場は未だなし。昨年は全国高校総体予選が優勝した阪南大高に0-1で敗れ、高校選手権予選も優勝した履正社高にPK戦の末に敗れた。ポゼッションをベースに、破壊力のあるアタッカー陣を活かしたオープン攻撃も武器とするが、その攻撃力を警戒され、スペースを消されて守り切られてしまう。包囲網を今年こそ打破しなければならない。花田が「こじ開けて決めるくらいの選手になっていかないと全国とか無理ですね」と意気込んだように、警戒されても相手ゴールを破ることができるように個々が成長して結果も残すチームになる。
 
(取材・文 吉田太郎)
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