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シュートゼロの前半に不満の大宮・大熊監督「先発メンバーが責任をもって試合をやること」

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[3.29 J1第5節 柏2-2大宮 柏]

 劇的な試合展開で同点に追いついた大宮アルディージャだったが、大熊清監督は前半の試合内容について、不満を口にした。

「非常に不甲斐ない前半だった。後半、もう少し先発メンバーでどうにか戦えないかというところだったが、自爆的な2点目を喫してしまった。今日はこれまでと異なり、交代した選手が力を出してくれて、また選手のポジションを変えたことでチームに勇気を与えてくれた。その辺は進歩かなと思うが、もう少し先発に選ばれたメンバーが、しっかりと自分の責任を持って試合をやることが大切かなと」

 指揮官がそう言うのも無理はない。前半、大宮はシュートをゼロに抑えられ、逆に何度もゴールを脅かされていた。失点は27分の1点に抑えていたが、前半21分にも左サイドを崩されて大ピンチとなったが、FWレアンドロが豪快に外すなど、相手の決定力不足に助けられた結果だった。

 後半に入っても流れは変わらず。7分にはFW工藤壮人に2点目を許すと、後半31分には後半途中から起用したMFカルリーニョスが負傷で交代を余儀なくされた。それでも逆風の中、後半38分、同40分と大熊監督がボランチにポジション変更を命じていた高橋祥平がゴールを挙げて、勝ち点1を持ち帰った。

「僕らは言うだけなので、選手の頑張りだと思います」と、同点に追い付けた理由を語る大熊監督。「選手の意識が多少変わってきたのかなと思います。あきらめたら、終わりなので。どんな相手にも笛が鳴るまでは(あきらめない)ことが、今日は出せたと思う。逆に3点目を取りに行き過ぎてカウンターを食らっちゃうかなと思う部分もあったが、菊地もベンチに『チームとしてどう戦うかを確認したい』と言ってきた。多少、自分たちで考える気持ちが向上したと思います」と最後は冷静になり、チームの収穫を口にしていた。

(取材・文 河合拓)

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