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2ゴールで大宮を救った新婚DF高橋「奥さんへの良いプレゼントになった」

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[3.29 J1第5節 柏2-2大宮 柏]

 プロになって初めて2ゴールを記録した大宮アルディージャのDF高橋祥平だが、「ハットトリックを狙っていたんですけどね」と、一瞬悔しそうな表情を見せた。それでも、大宮が完全な負け試合を、引き分けに持ち込めたのは、彼の2ゴールがあったからこそだ。

 2点を追う後半38分、左サイドからMFチョ・ヨンチョルが左サイドから上げたクロスがゴール前の密集からこぼれてくると、右足でシュートを叩きこむ。さらに、その2分後には左サイドからMF家長昭博が右足で入れたクロスを、DF菊地光将がDFの裏で胸トラップからシュートを放つ。そこに飛び込んだ高橋がヘッドで合わせ、同点に追いついた。

「ゴールしか考えていなかった。監督がボランチに上げてくれたので、どんどん前に出て行きました」と、高橋は振り返る。これまで公式戦では見られなかった高橋のボランチ起用だったが、大熊清監督は「2連勝していたので、(公式戦で)試す機会はなかったが、紅白戦でやっていた。奪う力も、前への推進力もあるので、どこかでやりたかった」と明かした。

 2点目のゴール直後は「キクさん(菊地のゴール)なのか、僕のなのか、分からなかった」と言う高橋だが、「公式記録で僕が2点になっていたのでうれしいし、あきらめないでやって良かったと思いました」と喜んだ。

 大宮は柏レイソルがJ1に昇格した2011年以降、アウェーでは3戦全勝。この無敗記録を止めないことだけでなく、高橋には負けられない理由があった。25日に、学生時代から付き合ってきた女性と入籍したばかりだったのだ。「奥さんが、すごく支えてくれていたのもあったし、負けたくない気持ちもあった。同点ですけど、(2ゴールは)奥さんへの良いプレゼントになったと思います」と、はにかむ。

 ただし、試合内容を考えると喜んでばかりはいられない。「1点目の失点はマークミスがあったし、カウンターでやられた2点目も簡単に取られてしまいました。次のナビスコ杯(4月2日・浦和戦)に向けて話し合っていきたいと思います。ナビスコ杯もJリーグも全部の試合で勝っていきたい気持ちはあるし、こういう負けない試合を続ければ、上位に行けると思うので頑張っていきたい」と、高橋は気を引き締めた。

(取材・文 河合拓)

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