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PK献上の汚名を返上した横浜FM兵藤「取り返せて良かった」

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[4.2 ACLグループリーグ第4節 横浜FM3-2メルボルン・ビクトリー 日産]

 汚名返上となるゴールを豪快に叩き込んだ。試合開始わずか5分、DFジェイソン・ゲリアに自サイドを突破された横浜F・マリノスのMF兵藤慎剛は遅れながらの対応となり、PA内でファウルを犯してしまう。そこで相手に与えたPKから先制点を許してしまった。

 兵藤自身はPKの場面をこう振り返っている。「自分は分からない部分もありますが、ちょっと手がかかったというか、当たったは当たったと思いますけど、そんなに倒れるようなプレーではないと思った。けど審判が吹いたらPKはPKだし、自分がもう少し良いポジションを取れていれば防げていたかもしれないし、そこは見直して反省しないといけないと思います」。

 グループリーグ突破のためには絶対に勝ち点3が必要な試合だった。そんな状況で迎えた試合で自らのミスから先制点を献上してしまったからこそ、兵藤は「自分たちは勝つしか残っていなかった。自分がPKを取られたので取り返さないと、という気持ちでいた」とすぐさま気持ちを切り替えていた。そして2-1とリードして迎えた試合終了間際の後半44分に、兵藤にチャンスが巡ってくる。左サイドからのボールが右サイドに位置していた兵藤の下へと渡る。迷わずに右足を振り抜くと、ボールはゴールネットに突き刺さった。

 3-1となる貴重なダメ押しゴールとなったが、このまま試合が終わったわけではない。「最後に取り返せて良かったとは思う。あれで終われれば一番良かったけど」と話したように、チームはその後2失点目を喫して1点差に詰め寄られてしまう。何とか逃げ切ったものの、「あっさり決められるシーンが多いので、もう一度気を引き締めてやらないといけない」と気を引き締めた。

 グループステージ突破の可能性を残す貴重な勝利となったが、苦しい状況であることに変わりはない。だからこそ「残り試合も勝ちにこだわっていきたい」と次戦の必勝を誓った。さらに「今日見えた課題もあるけど、勝って反省した方が素直に受け入れられると思う。勝ちながら自分たちの課題を1個1個クリアしていくのが大事だと思います」とチームとして向上してきたいと前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)

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