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横浜FC南の前で初完封の熊本GK畑「ちょっとは成長を見せることができた」

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[4.5 J2第6節 横浜FC0-1熊本 ニッパ球]

 昨シーズンまで4年に渡ってロアッソ熊本のゴールマウスは、GK南雄太が守っていた。今季、その南が横浜FCに完全移籍し、定位置をつかんだのが、熊本に加入して3年目のGK畑実だった。5日のJ2第6節で熊本は、アウェーで横浜FCと対戦し、1-0で勝利。畑にとっては、リーグ戦6試合目での初完封というメモリアルな一戦になった。

 試合を振り返り、畑は「前半は特に中盤からもしっかりプレスに行けていたし、切り替えも早かった。しっかり後ろもバランス良く守れていて、そんなにピンチもつくられなかったし、体を張って守れていたので良かったと思います」と、無失点に抑えられた守備面の手ごたえを口にした。

 前半に1点のリードを奪ったが、後半35分にはMF橋本拳人が2度目の警告を受けて退場となり、1人少ない中での試合を強いられた。それでも、「逆に守るしかないって、やることがハッキリした」と言い「その分、みんなゴール前まで戻って体を張っていましたし、みんなが最後まで集中を切らすことなく守り切ったので、それは成果だと思います」と、この完封が次につながることを強調した。

 守備面で、他の選手を称える畑だが、決定的な場面を何度か防いでいた。前半43分にはゴール前でフリーになっていたMF小野瀬康介のシュートをセーブ。後半41分に密集から飛んできたFWパク・ソンホのシュートも、しっかりと枠の外へ弾いた。

 前半のピンチについては「フリーでシュートは打たれましたが、角度はそんなになかったので。自分としてはしっかり最後まで我慢して、来たボールに反応しようとしていました。それがニア上へのシュートでしたが、体が勝手に反応したので結果として良かったです」と振り返り、後半の場面については「ファーが開いていたのは分かっていたので。そこに来るかなという予測ができたので、止めることができました」と話す。相手の状況に応じた的確なプレーでゴールを守り、無失点での勝利を引き寄せた。

 昨季まで正GKを務めていた南の前での完封ゲームには、大きな意味があったようだ。「 (南には)2年間お世話になっていたので、少しでも成長した姿を見せるために、GKはゼロっていうのが、成長を見せられるところだと思っていました。しっかりゼロで抑えて、勝つことができてよかったです。ちょっとは成長を見せることができたと思いますし、もう一試合(横浜FC戦が)あるので、そのときはもっと成長した姿を見せたいですし、そのときもゼロで抑えて、しっかり勝ちたいです」と、自信をうかがわせた。

(取材・文 河合拓)

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