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18年ぶりV目指す早稲田大が近藤貴2発で1部初陣の東京国際大下す:関東1部

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[4.5 関東大学リーグ1部第1節 早稲田大2-0東京国際大 味フィ西]

 JR東日本カップ2014 第88回関東大学サッカーリーグ戦1部が5日に開幕。昨年2位の早稲田大と関東1部初昇格の東京国際大との一戦は、96年以来18年ぶりの優勝を狙う早大がMF近藤貴司(4年=三菱養和SCユース)の2得点によって2-0で勝った。

 昨年、優勝した専修大と早大の勝ち点差は15。得失点差は27もの開きがあった。全日本大学選抜CB奥山政幸(3年=名古屋U18)は「去年、決めきるべきところで決めきれていないというか、勝負どころで点が取れなかったり、ゴール前で守れなかったりというところで苦しんだところがあったので、トレーニングの中でもゴール前の攻防というところは意識していますし、チームメートみんなが自主トレーニングでもシュートへのこだわりというものを持ち始めたなと感じている。専修などはそこの質が高いと思っている。専修の4連覇は阻止したいですし、自分たちが優勝したいので戦うだけです」と語ったが、昨年の差を埋めるべくトレーニングを積んできた早大が白星スタートを切った。

 昨年、初参戦した関東リーグ2部で13勝6分3敗の成績を残し、昇格即優勝という快挙を成し遂げた東国大。優勝に貢献し、ベストイレブンに選出されたMF若井祥吾(4年=浦和ユース)とFW福島遼(4年=神村学園高)を残す中で迎えた今年、1部初陣では福島とFW加藤龍治(4年=成立学園高)の高い身体能力を武器とする2トップ中心にゴールを目指した。

 一方の早大は2年時に千葉に特別指定されているGK松澤香輝(4年=流通経済大柏高)や奥山、主将のMF近藤洋史(4年=名古屋U18)らが先発に名を連ねた。前半、主導権を握ったのはその早大。ともに180cmを超える身長を持つFW宮本拓弥(3年=流通経済大柏高)とFW山内寛史(2年=國學院久我山高)にボールを集め、その落としやセカンドボールからサイド攻撃を仕掛ける。

 3分には左サイドからのラストパスをPAの宮本が後方へ落とし、近藤貴が決定的な左足シュート。これはDFのスーパークリアに阻まれたものの、積極的に攻撃参加してくる右SB新井純平(2年=浦和ユース)や近藤貴らがサイド、背後を突く攻撃でペースを握った。15分にはMF堀田稜(3年=浦和ユース)が豪快な左足ミドル。37分には新井と近藤貴のコンビで右サイドを崩し、40分には自陣からドリブルで攻めあがった奥山が一気にDFを剥がしてゴールライン際まで切れ込む。中盤から長い距離を飛び出してくる近藤洋もアクセントに先制点を狙った。

 そして43分だ。早大は中央のMF園田慎一郎(4年=早稲田実高)が右サイドへ展開すると、駆け上がってきた新井が中央へ絶妙なクロス。ニアの堀田の後方から飛び込んできた近藤貴がダイビングヘッドでゴールへ押し込み、早大が先制点を奪った。早大イレブンは殊勲の近藤貴と同等以上に新井を祝福。2年生DFの好クロスから近藤貴の「珍しい」ダイビングヘッドで早大がスコアを動かした。

 また早大は圧倒的な高さで空中戦を制圧した田中進之介(4年=湘南ユース)と的確なカバーリングで危険を感じさせない奥山の両CBを中心に相手の攻撃を封殺。ただ、後半は奪ったボールを簡単に失ってしまう回数が多く、また前向きな相手にボールを奪われ、速攻からゴール前にクロスを入れられるなど苦しい展開となった。

 東国大は後半27分に右サイドを破ったMF菅原将太(2年=西武台高)の折り返しから、MF上船利徳(4年=神村学園高)が決定的な右足シュート。30分には上船の右FKを加藤がバイシクルシュートで狙う。そして試合終了間際の44分にはFKのクリアボールを右サイドで拾った加藤がDFをかわしてラストパスを入れる。ゴール前の選手が触れば同点というシーンだったが、東国大の選手は合わせることができない。何とか相手の反撃を凌いだ早大は逆にアディショナルタイム、堀田がPKを獲得。これを近藤貴が右足でゴール中央へ決めて2-0で勝利した。

 2得点の近藤貴は「前半なんかは割り切って宮本や山内のところへボールを蹴って、そのセカンドボールというところで、ある程度攻守の切り替えのところで相手を圧倒できて、ゴールも決めれてという理想的な形だったと思うんですけど、後半は相手にボールを持たせてもやられないというところで緩さが出てしまった。結果にこだわってきたという部分で勝てたことは良かったんですけど、後半は内容が全然ダメだったので課題は多いと思います」と気を引き締めた。最多25回のリーグ優勝を誇る早大だが、最後の優勝は96年。18年ぶりとなる関東王者へ課題を突き詰めて第2節・駒澤大戦に臨む。

[写真]前半43分、早稲田大MF近藤貴が先制ゴール
(取材・文 吉田太郎)
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