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F東京が河野&平山弾で鳥栖を下し、2連勝を飾る

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[4.6 J1第6節 F東京2-1鳥栖 味スタ]

 J1は6日、第6節を各地で行い、味の素スタジアムでは前節初勝利を挙げた15位のFC東京が4位につけるサガン鳥栖をホームに迎えた。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半5分にMF河野広貴のゴールで先制したF東京が同31分にFW平山相太の得点で鳥栖を引き離す。同41分にFW豊田陽平に1点を返されるも何とか逃げ切って、2-1の勝利を収めた。F東京は前節初白星を挙げた勢いそのままに2連勝を収めた。

 ともに守備の要を欠いての一戦となった。F東京はDF森重真人を累積警告で、鳥栖はDF菊地直哉が左大腿ハムストリングス筋挫傷のため欠場。F東京は前節負傷でベンチを外れていたDF加賀健一を先発起用してDF吉本一謙とともに最終ライン中央に並べ、鳥栖は2試合先発を外れていたDF呂成海を復帰させてDFキム・ミンヒョクとCBコンビを組ませた。

 開始早々の前半1分に河野がファーストシュートを放つなど、ボールを保持する時間はホームのF東京が上回った。しかし、森重の不在が守備面ではなく攻撃面で響いてしまう。最終ラインの司令塔の役割も担う森重を欠いたチームは、後方からの組み立てに四苦八苦。効果的なパスを前線に配球できないばかりか、パスミスで相手にボールを渡す場面もあった。

 しかたなくFWエドゥーと平山のツインタワーにロングボールを放り込むが鳥栖の2CBにはね返されるか、オフサイドにかかってしまい敵陣深くまでボールを運べない。組み立てに苦しむ中、前半13分と14分に河野が好機を迎えたが、シュートはともに枠を外した。さらに同25分にはMF米本拓司がミドルシュートを放つもMF藤田直之のブロックに遭い、先制点を奪うには至らない。

 対する鳥栖は前半、チャンスらしいチャンスをつくれなかった。最終ラインからのロングパス、両サイドハーフのMF水沼宏太とMF金民友から送られるアーリークロスは味方に合わず。前半35分にはようやくPA内でシュートチャンスを得るも豊田のシュートはゴール右に逸れて行った。球際での激しい攻防や相手選手を恐れないフィジカルコンタクトなど戦う姿勢はともに示したが、ゴールを脅かす場面は少なく0-0で前半は終了した。

 しかし、後半開始直後にF東京が先制点を奪い、こう着していた試合を動かす。後半4分、左サイドから送られたMF東慶悟のグラウンダーのクロスを河野と平山が連続スルーすると、ファーサイドでフリーになっていたエドゥーへボールが渡る。エドゥーの渾身のシュートはGK林彰洋に当たりポストに弾かれるが、こぼれ球を河野が押し込んでゴールネットを揺らした。

 先制を許した鳥栖がここから攻勢を仕掛ける。後半7分に水沼のクロスから最後は金民友が左足で強烈なシュートを放つも、ボールはゴールマウスを捉えず。さらに同15分にはFKのこぼれ球を水沼が至近距離から狙ったがDFのブロックに遭い、直後にはキム・ミンヒョクのクロスを水沼がヘッドで合わせるもゴール左へと外した。

 すると、鳥栖の猛攻をしのいだF東京が再びスコアを動かす。後半31分、DF太田宏介のCKを途中出場のMF高橋秀人が合わせたヘッドは相手DFに当たったが、そのこぼれ球を平山が蹴り込んで貴重な2点目を奪った。さらに同33分には途中出場のMF三田啓貴がミドルレンジから強烈なシュートを放つなど、試合の流れを引き戻す。

 しかし後半41分、ここまで自由を与えていなかった豊田にワンチャンスを生かされて1点を返されてしまう。その後も鳥栖の猛攻にさらされ、自陣ゴール前に釘付けになる時間帯もあったが粘り強い守備で辛うじて逃げ切った。苦しみながらも白星を収めたF東京は今季初の2連勝を飾った。

(取材・文 折戸岳彦)

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