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今季初先発初得点のF東京FW平山「味スタでもっと決める」

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[4.6 J1第6節 F東京2-1鳥栖 味スタ]

 怪物が試合を決めた。今季初先発となったFC東京のFW平山相太は最前線で存在感を示した。組み立ての部分では柔らかいボールタッチで後方から走り込むチームメイトを生かし、自身も前半から積極的にゴールを狙い両チーム最多の4本のシュートを放った。

 まず平山は冷静な状況判断で先制点をお膳立てする。後半5分、MF東慶悟のグラウンダーのクロスをMF河野広貴がスルーすると、後方に走り込んだ平山もスルーを選択。ボールが渡ったエドゥーのシュートはゴールにならなかったものの、こぼれ球を河野が押し込んで先制点を奪った。

「エドゥーが良い動きをしていたのでスルーしました」と平山は冷静に振り返ったが、河野が平山の心情を代弁するとこうなる。「僕は相太くんが見えたし、よく相太くんにはスルーするのでそうしました。そうしたら相太くんもスルーしてるんですよ。『自分でシュートを打ちたい』と話していたので、我慢してスルーしたと思いますよ」。よりゴールの確率が上がるプレーを選択して見事にゴールに結び付けたが、今季初先発の舞台で結果を残したかったことは間違いない。

 そして、チームの勝利のための判断を下した平山に今度はチームメイトが得点機を演出する。後半31分、DF太田宏介が蹴り出したCKをMF高橋秀人がヘディングで合わせると、ボールはDFに当たって平山の足下に転がってくる。「ヒデがうまく触ってくれたので、自分のところにボールが転がってきた。あとは決めるだけでした」と振り返ったように、左足のシュートできっちりゴールネットを揺らした。その後、鳥栖に1点を返されて2-1で勝利を手にしただけに、この一発の価値は計り知れないだろう。

 初先発で初ゴールという結果を残した男は「ホームでは川崎F(第4節)で負けていて悔しさもあったので、どうしても勝ちたかった」とホームに集まったサポーターに勝利をプレゼントしたかったと話した。さらに「今までは国立で決めることが多かったので、これからは味スタで決められるように頑張ります」とホームでの爆発を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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