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ドルトムント怒涛の追い上げも…0-2敗戦のレアル、2戦合計3-2で逃げ切り4強入り

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[4.8 欧州CL準々決勝第2戦 ドルトムント2-0R・マドリー]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は8日、準々決勝第2戦を行い、レアル・マドリー(スペイン)が苦しみながらも4シーズン連続の準決勝進出を決めた。ドルトムント(ドイツ)のホームに乗り込んでの第2戦は0-2で敗れたが、3-0で先勝した第1戦のアドバンテージを生かし、2試合合計3-2で逃げ切った。昨季準優勝のドルトムントは怒涛の追い上げもあと一歩及ばず、ベスト8で姿を消すことになった。

 FWロベルト・レバンドフスキが出場停止明けで先発に戻ったドルトムント。一方のレアルは第1戦で左膝に違和感を訴えて途中交代し、5日のソシエダ戦も欠場したFWクリスティアーノ・ロナウドがベンチスタートとなり、両エースが対照的な状況からスタートした。

 3点のアドバンテージを持って敵地に乗り込んだレアル。アウェーゴールとなる1点を奪えば、ドルトムントは最低でも5点が必要となり、絶体絶命の状況に追い込める。前半17分、DFファビオ・コエントロンの左クロスがPA内でDFウカシュ・ピシュチェクのハンドを誘い、PKの絶好機を得たが、MFアンヘル・ディ・マリアのキックはGKロマン・バイデンフェラーが横っ飛びから右手1本で弾き出した。

 チームを救う守護神のビッグセーブが流れを引き寄せる。ドルトムントは前半24分、自陣からDFマヌエル・フリードリヒが前線にロングフィードを送ると、DFペペがヘディングでバックパスしたボールをMFマルコ・ロイスがカット。GKイケル・カシージャスをかわし、カバーに入ったDFセルヒオ・ラモスの股間を抜く右足シュートで先制点を奪った。

 2試合合計1-3。奇跡への“序曲”となる追撃弾がスタジアムの雰囲気を一変させた。前半32分、ロイスのFKに合わせたDFマッツ・フンメルスのヘディングシュートはカシージャスの好セーブに阻まれたが、ドルトムントの勢いは変わらない。前半37分、MFアシエル・イジャラメンディのバックパスを奪ったロイスがドリブルで仕掛け、レワンドフスキにスルーパス。レワンドフスキのシュートは右ポストを叩いたが、跳ね返りをロイスが右足で押し込んだ。

 2-0とする追加点を奪い、2戦合計スコアは2-3。試合の行方はまったく分からなくなった。レアルは後半開始から、失点につながるミスを犯したイジャラメンディに代えてMFイスコを投入。ハーフタイムを挟んで落ち着きを取り戻した。一方、あと1点でタイスコアに持ち込めるドルトムントだが、仮に1失点すれば、勝ち抜けには3点が必要となることもあり、前半以上に慎重な試合運びが求められた。

 ドルトムントは後半20分、カウンターからロイスの絶妙なタイミングのスルーパスにMFヘンリク・ムヒタリアンが抜け出す。カシージャスもかわして無人のゴールへ左足を振り抜いたが、体が外に流れてしまい、シュートは左ポストを直撃。絶好の“同点機”を逃したが、再びドルトムントの攻勢が続く。後半23分にムヒタリアン、同25分にMFケビン・グロスクロイツと立て続けに決定機を迎えるが、カシージャスが好セーブを連発。3点目は許さなかった。

 最後まで必死の攻撃を見せ続けたドルトムントだが、あと1点が届かなかった。レアルは最後までC・ロナウドを起用することなく、からくも1点のリードを守り抜いた。第2戦は0-2で敗れたが、2試合合計スコアは3-2。昨季、準決勝で敗れた相手にリベンジを果たし、4シーズン連続の4強入りを決めた。


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