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C大阪はフォルラン2発も、G大阪MF阿部に2点を許し、2年ぶり大阪ダービーはドロー決着

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[4.12 J1第7節 C大阪2-2G大阪 ヤンマー]

 J1は12日に第7節を行い、ヤンマースタジアム長居では2年ぶりとなるセレッソ大阪ガンバ大阪の大阪ダービーが開催された。前半21分にFWフォルランのゴールで先制したC大阪だが、G大阪もMF阿部浩之がミドルシュートを2本叩き込み、逆転する。しかし、C大阪もフォルランが2点目を決めて追いつく。その後も、両チームがチャンスをつくったが得点を挙げられずに2-2で試合は終了。C大阪は直近の3試合未勝利(2分1敗)、G大阪は5試合未勝利(3分2敗)という痛み分けの結果になっている。

 ホームのC大阪は、4-4-2の布陣を採用し、前節の柏戦(1-2)でベンチスタートだった杉本健勇を右SHに入った。また、MF長谷川アーリアジャスールをボランチにし、MF扇原貴宏がベンチスタートとなった。対するG大阪は4-4-2の布陣で、MF内田達也が4試合ぶりに先発で中盤の底に入り、本来はボランチの日本代表MF遠藤保仁がFWリンスと2トップを組んだ。また、2011シーズンはC大阪でプレーしていたMF倉田秋がベンチスタートとなり、MF大森晃太郎が4節ぶりに先発に名を連ねている。
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 ダービーマッチを待ち望んでいたかのように、序盤はC大阪が攻め込む。キックオフから2分、センターサークルでボールを持ったFW柿谷曜日一朗が前を向き、ドリブルで仕掛ける。ボールを前へ運びPA外から左足でシュート。これはGK東口順昭に阻まれるものの、CKからDFのクリアーミスしたボールをMF山口蛍がシュートしたが、これもGK東口の好セーブに遭い、ゴールを挙げられない。

 G大阪も前線のフリーマンである遠藤を起点に、チャンスをつくろうとするが、C大阪のペースで試合は進む。前半13分には柿谷のパスをフォルランがダイレクトで叩き、MF南野拓実がシュートに持ち込んだが、DF岩下敬介の体を張ったブロックに遭う。

 攻勢のC大阪が先制点を挙げたのは、前半21分だった。MF山口蛍からの横パスを受けたFW柿谷曜一朗がタメをつくる。この瞬間に山口が前線へ上がり、PA内にできていたスペースで柿谷から縦パスを受けた。DFが寄せてくる前にボールを1タッチで左に叩くと、待ち構えていたフォルランが左足でボールをトラップし、右足でシュート。これがゴールに決まり、C大阪が先制した。

 1点を追うG大阪は、前半34分に相手DFのミスからCKを得ると、今野がゴール前に飛び込む。この際に柿谷ともつれて倒れて、負傷してしまう。結局、その2分後にはFW佐藤晃大と交代し、ベンチに下がる。その後も、C大阪はフォルランのロングパスを受けた柿谷がシュートを放つなど見せ場をつくったが、追加点は挙げられなかった。

 遠藤が本来のボランチに入り、前ボールを運ぶ回数の増えたG大阪も、前半のうちに同点に追いつく。42分にFKを得ると、DFのクリアーしたボールをPA外から阿部が豪快にミドルシュートを放つ。これが決まって、1-1で前半を折り返した。

 後半に入り、最初の決定機はG大阪がつくり出した。2分、左サイドからドリブルで仕掛けた大森が杉本を1対1で抜き、PA内でシュート。GKキム・ジンヒョンにセーブされたが、試合のリズムをつかむ。同5分にもPA内でリンスが豪快に右足を振り抜いたが、シュートは枠を捉えられない。しかし、8分に再び阿部がミドルシュートをC大阪ゴールに突き刺し、G大阪がリードした。

 流れを取り戻したいC大阪も後半13分、フォルランが遠い位置からゴールを狙う。GK東口が弾いたボールに柿谷が詰めようとしたが、先に東口にキャッチされた。同14分にC大阪のランコ・ポポヴィッチ監督は、集中の切れていたGKキム・ジンヒョンを下げて、GK武田博行をピッチに送り出した。その3分後だった。相手のハンドでFKを得ると、フォルランが直接シュート。これがゴールに決まり、試合は振り出しに戻った。

 後半18分にはG大阪ベンチも動き、大森をベンチに下げて、MF倉田秋を投入した。五分の展開が続く中、C大阪は距離のある位置からも積極的にシュートを放つ。22分の南野、同26分の柿谷のシュートは枠を捉えられなかったが、同27分に長谷川が放ったシュートは枠を捉えたが、GK東口に弾かれた。その後もC大阪は手数を掛けずに、フォルラン、杉本らがミドルシュートを放つが枠は捉えられない。同35分にもC大阪は、CKから山下がヘッドでゴールを狙ったが、これもクロスバーを越えて行った。

 残り10分を切り、G大阪の長谷川健太監督は最後の交代枠でリンスを下げて、MF二川孝広を投入。C大阪もFW永井龍を杉本に代えて、3試合ぶりの出場となるFW永井龍をピッチに送り出した。後半42分、G大阪は細かいパスワークでC大阪の守備を崩し、シュートフェイントで山下を外した佐藤のヒールパスから倉田がシュートを放つが、GK武田の正面を突く。同44分にポポヴィッチ監督も最後のカードを切り、南野を下げてMF楠神順平を投入した。

 アディショナルタイム1分には、二川の強烈なミドルシュートがC大阪ゴールを捉えたが、GK武田が懸命にパンチング。C大阪もフォルランのクロスに永井が飛び込むなど、見せ場をつくったが、試合は2-2で終了。2年ぶりの大阪ダービーは、引き分けに終わっている。

(取材・文 河合拓)

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