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[プリンスリーグ東海]10年ぶりにプリンスリーグ挑戦の東邦、好守とカウンターで東海王者苦しめる

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[4.13 高円宮杯プリンスリーグ東海第1節 磐田U-18 1-0 東邦高 ゆめりあ]

 04年以来10年ぶりのプリンスリーグ東海挑戦だった東邦は前半にセットプレーから奪われた1点を最後まで取り返すことができなかったが、選手たちにとっては自信を掴む試合になったはずだ。ライバルチームの関係者たちが「東邦は守備がいい。前線にスピードがある選手がいる」と評していたが、その評価通りに集中した守備で2点目を与えず、また終盤の苦しい時間帯でも運動量を落とさずに相手のミスを誘ってショートカウンターから決定機を連発。磐田U-18GK増田将の素晴らしい反応の前にあわやゴールという一撃をことごとく止められてしまったが、3連覇中の東海王者を十分に慌てさせる試合をした。

 10年、11年と2年連続で全国高校総体に出場し、12年は9年ぶりに全国高校選手権に出場。そして昨年は全国切符こそ逃したものの、愛知県1部リーグと参入戦を制してプリンスリーグ参入を決めた。「夏、冬、そしてプリンスリーグ昇格と結果を残してくれている」と横井由弦監督。その先輩たちが残した実績に続こうと意気込むチームは今年、愛知県新人戦を制し(刈谷高と両校優勝)、強豪集うジャパンユースサッカーリーグで磨かれてからプリンスリーグに臨んできた。

 守備面での奮闘が光った一方、真面目な性格で指揮官が「質実剛健」と評する大型アタッカー、MF鈴木大嗣(3年)がDFに囲まれても高いキープ力を発揮。抜群のスピードを持つFW西村雄生(3年)が抜群のスピードを活かしてPAへ切れ込むなど個々も光るプレーをした。また主力が欠場する中、先発争いをしていた選手たちが「フレッシュな気持ちでやってくれた」(横井監督)と躍動。終盤に決定機があっただけに勝ち点を取りたい試合だったが、今後の試合へ向けて前向きな90分間だった。
 
 奪ってからのパスの精度やゴール前での精度、判断面など課題が残ったことも確か。10年ぶりのプリンスリーグで個人として、チームとしても少しでも成長を果たして第5節終了後に始まる全国高校総体予選に臨みたいところ。横井監督は「勢いに乗ってインターハイに入りたい。何とかここで培ったものをインターハイに活かしてくれればいい」と期待した。

(取材・文 吉田太郎)
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