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リーグ戦初出場で決勝点演出の浦和MF青木「ダメージは残る」

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[4.19 J1第8節 浦和1-0川崎F 埼スタ]

 ここまでリーグ戦での出場はなかった。しかし、後半10分からピッチに送り出されると、同23分に決勝点を導く絶妙なサイドチェンジを繰り出した。今季、大宮から浦和レッズに移籍加入したMF青木拓矢は「サッカー人生で初」という時期を過ごしている。

 08年に大宮に加入した青木は加入初年度から出場機会を得ると、10年にはレギュラーを奪取。その後は不動のボランチとしてプレーしていた。しかし今季、浦和に移籍すると開幕戦からベンチを外れ、第6節仙台戦でようやくベンチ入りを果たし、川崎F戦でリーグ戦デビューを飾った。本人は試合に絡めなかった日々をこう振り返っている。

「移籍してきたばかりなので、家で試合をしっかり見て、観察して、試合に出たときにうまく入れるようにとイメージしていました」と試合の入りに重点を置いてイメージトレーニングを続けていた。だがこの試合のファーストプレーで、自らのミスから相手にシュートまで持ち込まれてしまう。「最初はフワっとしてしまった。途中出場するのはあまりなかったサッカー人生だったので。もう少しうまく試合に入らないとダメですね。そこのダメージは残りそうです」と反省を口にした。

 しかし「チャラになったかな」と語る、決勝点の場面で大きな仕事をこなす。センターサークル付近でボールを受けると、「(梅崎が)見えました。狙いどおりです」とピンポイントのサイドチェンジをMF梅崎司へと通すと、梅崎のアシストからMF宇賀神友弥の決勝ゴールが生まれた。

「同点の場面だし、負けたくなかった。絶対に勝ちにつなげたかった」と振り返った青木は、得点後に喜びを爆発させる。自身のリーグ戦初出場で得点を演出したのだから当然だろうと思いきや、「喜ぶのはいつもどおりですよ。自分が得点に絡まなくても、誰がどういう形で点を取ってもあんな感じに喜びますよ」と答えた。

 2日に行われたナビスコカップ大宮戦では浦和で初出場を飾ると決勝点をたたき込み、この日のリーグ戦初出場でも結果を残したことで、サポーターにも十分なインパクトを残しただろう。しかし、本人は「どうですかね、まだまだだと思いますよ。もっとやらないといけない。戦術的にも、自分のコンディション的にももっともっと良くなると思う。徐々に坂道を登っていきたい」とさらなる高みを目指すと力強く話した。

(取材・文 折戸岳彦)

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