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名古屋6戦ぶり勝利にも…西野監督「まだまだ課題はあり過ぎる」

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[4.29 J1第10節 F東京0-1名古屋 国立]

 5連敗という泥沼の状況にいた名古屋グランパスだが、29日のJ1第10節FC東京戦に1-0で勝利。連敗を止めて、敵地で勝ち点3を上積みした。試合後、西野朗監督は「結果が出ないゲームが続いていましたので、こうしてぎりぎりの戦いでしたが、何とか凌ぎ切って結果を出せたことで、また今後の試合に変化が出るんじゃないかと思う。こういう状況を何とか(したい)っていう気迫が選手から感じられたゲームだったと思います」と、安堵して、試合を振り返った。

 負傷者が相次ぐ状況だが、この日はDF大武峻とFW玉田圭司が復帰した。大武について「本職のCBが戻ってきてくれた」と指揮官は喜び、「SBも然りなのですが、最終ラインが足りない上に、またけが人がでることで、どうしても安定しないキャスティングで、連係もなかなか取りづらかった。大武も、おととい大学のゲームに出て、足も万全の状況ではない。そういう大学生に頼っている状況ですが、それでも本職のCBがいたことで安定したことはあった」と、そのプレーを評価した。また、玉田についても「けが明けですけど、前線の仕事というより、中盤で今不足しているボールを収めるところで貢献してくれた。落ち着くところができていたと思う」と、復帰した好影響を認めた。

 さらに、ゲームプランも狙い通りだったようだ。今シーズン、4-3-1-2の布陣で戦っているF東京に対し、西野監督はトリプル・ボランチの距離を離すことを狙っていたという。「東京の特長は、3ボランチの堅い守備。彼らの距離感が良ければ、守備のときは(長所を)出しやすい状況になってしまう。そこをどうスライドさせて、開かせて、スペースと時間をつくっていくかがポイントでした。そこに玉田が少し絡んでボールを動かせたことで、有効にスペースを使えていたと思う。そこから『(攻撃に)行こう』というところで、ミスがあったり、コンビネーションがうまくいかない部分はありました。ただ、あの3人をどうはがしていくか、距離を離していくかは考えていかなければいけないことでした。後半は、ボールをショート、ショートにつなぐのではなく、ダイナミックに動かして、3人を引き出してスペースができたことは、攻略できた感じがします」と、好感触を口にした。

 だが、まだ満足できる状況にはないようだ。「今後の課題は、あり過ぎて…。挙げきれないくらい。大変な課題が、たくさんある。とにかく選手が戻ってくる状況で、全員でトレーニングをしていきたい」と、6試合ぶりの勝利の次は、けが人の回復が待ち遠しい様子だった。


(取材・文 河合拓)▼関連リンク
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