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[プリンスリーグ関西]「ノルマ」の5戦勝ち点10越える開幕5連勝!阪南大高が大阪桐蔭との首位決戦制す!

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[5.3 高円宮杯プリンスリーグ関西第5節 阪南大高 2-0 大阪桐蔭高 関西大一高高槻キャンパスサッカーG]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2014プリンスリーグ関西は3日、第5節を行い、開幕4連勝で首位の阪南大高(大阪)と前年王者の2位・大阪桐蔭高(大阪)が激突。阪南大高が2-0で勝ち、首位を守った。

 個々の技術で上回る大阪桐蔭にボールこそ支配されたが、マジメに自分たちの役割を貫いた。守備時のスライド、プレスバックを全くサボらず、相手が中央突破してきた際は人数をかけて潰してしまう。濱田豪監督が「去年から入れ替わっているけれど、自信をつけてきた」という小松拓幹湯田京志の両CBやGK日高康平中心に隙を見せなかった首位チームが、相手のミスを得点に結びつけて首位攻防戦勝利。「速いヤツとかいないですし、バランス勝負。人間的には申し分ない子たちです」と濱田監督が評する昇格組・阪南大高が、開幕5連勝と快進撃を続けている。

 主将のFW高橋佳が「自分たちの時間帯が少なかったのでしんどかったですね」と振り返る大阪桐蔭戦。ただ、「桐蔭は上手いし、自分たちよりも個々の能力は上。僕たちは組織でしっかり守ること。回されることははじめから分かっていた。しっかり守って失点しないように。立ち上がり点が取れなくても、焦らずに守備して、ブレないように考えていた」(高橋)という阪南大高は、コンパクトな陣形を保ち、2トップも無理に追わずに相手が中へ入ってきたところに狙いを定めてボールを奪い取りにいく。

 大阪桐蔭は東京国体準優勝メンバーの注目MF久保田和音をはじめとした技術の高い選手たちが時に4本、5本とダイレクトのパスを繋いで局面を打開してくる。プレースキッカーも務めるCB上加世田航也主将やCB新上竜生らDFラインからの一本のパスで背後もついてくるなど多彩な攻撃。4分には久保田和のスルーパスがFW立花凌へ通り、17分にも中央の久保田和からパスを受けたMF伊東伶惟が右足を振りぬいた。そして直後には右CKをFW奥田陽太が頭で合わせる。

 だが、決定的なシーンをつくらせない阪南大高はシンプルに相手の背後を突くと、タイミングよくスペースへ飛び出すFW奥平翼や高橋を起点に反撃。高橋のダイビングヘッドなどでゴールを脅かすと、20分に幸運な形で先制点を奪った。連続で得たCKの2本目。キッカーの左SB西川竣也が右サイドから左足を振りぬくと、鋭い弧を描いたボールがGKの伸ばした手を越えてそのまま逆サイドのゴールネットへ吸い込まれた。

 先制された大阪桐蔭は28分に久保田和のスルーパスがPAへ飛び込んできた左SB神田瑛士郎へ通り、粘って右サイドから折り返したパスを伊東が右足で狙ったがGK正面。32分にも左サイドを崩してMF清水大輝が折り返し、最後はPA外側からMF久保田貴大が右足を振りぬいたが、決めることができない。40分にもインターセプトした久保田和が中央突破し、奥田が再三ドリブルで仕掛けるなど打開を図るが、守備意識の高い阪南大高の守りは強固。左MFへ移行した神田からのパスを受けた立花が左足ダイレクトで放った後半14分のシュートもDFに阻まれ、直後にも奥田の右サイドからの折り返しにニアサイドで清水が反応したがシュートはゴール右へ外れた。

 阪南大高はGK日高が「DFラインが指示通りに動いてくれて、カバーの意識が試合ごとに強くなってきている。それが良かったと思います」と語るように、相手の反撃を凌ぐと26分、右サイドでボールを持った高橋が、逆サイドからPAへ走りこむMF吉田恵人へ絶妙なスルーパス。PAで切り返した吉田を大阪桐蔭の右SB三宅洋輝がファウルで止めてしまい、PKが宣告されたと同時に三宅にレッドカードが提示された。

 阪南大高は直接CKを決めている西川がPKキッカーを務めたが、左足で放ったシュートはGK石原亮太が左へ跳んでストップ。大阪桐蔭は守護神をハイタッチで祝福し、「行けるゾ」と盛り上がる。だが、濱田監督から「何も問題ない!」と声がかかる阪南大高は沈まなかった。直後の28分、ビルドアップしていた相手DFから交代出場のFW徳網勇哉がインターセプト。そのままドリブルで持ち込み、左足シュートをゴールへねじ込んだ。

 白星に大きく前進した阪南大高に対し、「まだ分からない」「諦めるな」とベンチから声のかかる大阪桐蔭は仕掛ける姿勢を崩さずに追撃ゴールを狙う。ただ、最後まで集中力の切れなかった阪南大高は45分に久保田和のミドルシュートを日高がファインセーブで止めるなど守りきり、2-0で勝利。首位を守ると同時に、前年覇者として迎える5月11日の全国高校総体大阪府予選初戦へ向けても弾みをつけた。

 本人たちの予想、目標を上回る快進撃だ。高橋は「最初の目標はインターハイまでの5試合で勝ち点10をノルマにしていた、5連勝できて勝ち点5も上回れたのはチームとしても大きいと思います。これで調子乗らないように。監督、コーチからも『奢らないように』と言われています。また気を引き締めて、しっかりしてインターハイへ行きたい」と誓った。昨年、悲願の初出場を果たした全国総体では後半アディショナルタイムの失点によって帝京大可児高(岐阜)に0-1で初戦敗退。福岡開催だった全国大会へ移動し、調整し、勝つという経験値がまだ足りなかった。濱田監督も「チームの経験の差が出たと思います」と振り返る悔しい敗戦から1年。高橋やMF前田一樹、MF川崎雄一郎ら昨年の全国大会先発組を6人残す阪南大高が、激戦区・大阪を再び勝ち抜き、関西トップリーグの厳しい戦いで5連勝するなど成長してきた姿を全国舞台でも披露する。

[写真]後半28分、阪南大高は交代出場のFW徳網が2点目のゴール

(取材・文 吉田太郎)

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