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W杯メンバー入り当落線上の横浜FM齋藤「リラックスして待つ」

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[5.10 J1第13節 横浜FM1-2鳥栖 日産]

 持ち味は十分に見せた。左サイドでボールを受けると、キレ味鋭いドリブルでPA内への侵入を試みる。3試合ぶりの先発出場、W杯メンバー発表前の最後の試合で横浜F・マリノスMF齋藤学は得点こそ奪えなかったが、「自分のプレーが何もできなかったわけではない」と試合後に話した。

 第10節浦和戦、第11節G大阪戦はベンチスタートだったこともあり、「レッズ戦とガンバ戦ではそんなに試合に出られなかったので、自分がアピールするのはこの試合だと思っていた」と鳥栖戦への意気込みを示していた。その言葉どおり、序盤から得意のドリブルを仕掛け続けた。さらに前半29分にはGKにキャッチされたもののミドルレンジから積極的にシュートを放ち、後半6分には相手DF3人に囲まれながらも果敢に突破を狙って守備網を切り裂くと、MF藤本淳吾のパスからゴールを脅かした。しかし、惜しくも得点には結び付かず、本人も「結果がほしかった」と話している。

「たらればを言っても仕方ないです。あの場面のシュートを決めていればと言っても仕方ありませんからね。惜しい止まりで終わっているのが今の自分の力だと思う」と課題を口にしながらも、「ここ何試合かに比べれば自分の良さである、間で受けてドリブルを仕掛ける形は見せられたと思う」と手応えを得た部分もある。

 3月5日のニュージーランド戦では日本代表のユニフォームに身を包み、後半34分から途中出場した。本人も「試合に出ることで取れるコミュニケーションがあるので、10分程度の出場だったけど試合に出られたことは大きな意味がある」と話していた。そして最終メンバー入りのためには、「自分が点を取って勝つのが一番だけど、チームを勝たせないと意味がないと思っています。F・マリノスで結果を残して、勝利に導くプレーを続けていくだけです」と力強く語っていた。

 ここ数試合は途中出場が続き、鳥栖戦では先発しながらもチームを勝利に導けなかったが、今まで積み上げてきたものに後悔はない。「自分としてはここまで精いっぱいやってきました。(メンバー発表の12日は)試合をするわけではないので、しっかりとした気持ちを持ちつつもリラックスした状態でメンバー発表を待ちます」。ここまで積み上げたものがブラジル行きのチケット獲得につながることを信じ、あとはメンバー発表を待つ。

(取材・文 折戸岳彦)

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