beacon

首位堅持の鳥栖MF水沼「僕たちは挑戦者」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.10 J1第13節 横浜FM1-2鳥栖 日産]

 古巣相手に暴れ回った。横浜FMの下部組織で育ち、07年にトップチームに昇格したMF水沼宏太は10年途中に栃木に移籍し、12年からサガン鳥栖に加入して3年目を迎えた。「移籍してからだいぶ時間も経つので、そこまで意識はしていませんが、やっぱりマリノスに勝ちたい気持ちは常に持っています」と古巣との一戦に燃えていた。

 すると、前半10分にいきなり見せ場を作る。DF丹羽竜平からパスを引き出すと、PA付近までボールを持ち運んで右足を振り抜く。強烈なシュートはGK榎本哲也のセーブに遭ったものの、こぼれ球をMF金民友が押し込んで先制点を奪う。水沼の積極的な姿勢がゴールをもたらした場面だったが、本人は「決めたかった」と悔しさを口にした。

「追い風も吹いていたので、狙いどおりに打てたと思う。マリノスに在籍したときに一緒に練習した哲くん(GK榎本哲也)が相手だったのでしっかり止められてしまいましたが、試合が終わった後に『良いシュートだった』とわざわざ話してくれたのでうれしかったですね。でも、あそこで決め切る力がまだ足りないなと感じました」

 さらに前半16分にもカウンターの先導役となってPA内までボールを運び、2点目の起点にもなった。その後も正確なキックで攻撃にアクセントを加えるだけでなく、ハードワークを続けて守備でも奮闘してチームの勝利に貢献した。「マリノスには今までアウェーで勝てていなかったので、初めて勝てて良かったです」と笑顔を見せた。

 3連勝を飾ったチームは首位をキープしているが、「首位には立っていますが、そこは意識しない方がいいですね。首位に立っていることが慣れていないチームなので」と冗談めかして話したが、直後には表情を引き締め、「確かに充実感はありますが、ここで満足してはいけない。どの相手でも自分たちが挑戦者の気持ちで試合に臨むのが鳥栖らしさなので、今後も自分たちのスタイルを貫きます」と、今後もチャレンジャー精神を忘れずに戦い続けると話した。

(取材・文 折戸岳彦)

▼関連リンク
[J1]第13節 スコア速報

TOP