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[MOM1030]山梨学院MF大場祐樹(3年)_苦手の走りを「生きる道」に変えた中盤のキーマン

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.11 高円宮杯プリンスリーグ関東第5節 桐光学園高 0-0 山梨学院高 保土ヶ谷]

「ボクからすれば『もっとできるじゃん?』という選手ばかり。(強豪相手にそれぞれが)どのくらいできるのか手探りなところがあるけれど、もっと自信をつけていってくれるといい」と吉永一明監督が語る山梨学院高。まだまだ成長過程の選手たちが多いチームにとっては、アウェーで首位・桐光学園高から勝ち点1を加えたことも前進だ。コーチングスタッフも、もちろん選手たちも引き分けについて決して満足はしていなかったが、守備面で狙い通りのゼロで終えたことは特に大きい。渡辺剛、大野佑哉の強力CBコンビはもちろん、中盤で精力的にボールを拾い、吉永監督が「一番ハードワークしていた」と評したMF大場祐樹(3年)の動きが今季初の無失点につながった。

 まだ絶対の自信は掴んでいない。その中で活動量の多さで勝負するしかない。それを認めているからこそ走って、守備でも戦っている。この日は後方のスペースを消す戦いをした山梨学院の中にあって、ブロックの中へ入ってくる選手を離さず、またスペースも消す大場の貢献度は大きかった。「攻撃にあまり絡めていなかった。自分的には守備をしてチームに貢献しようと思いが強かった。0-0だったんですけど、失点がなかったという面では少しは良かった」。勝ち切れなかったことを悔しがった大場だが、最低限の役割を果たしたことについては納得していた。

 国体山梨県選抜で主将を務め、昨年の東京国体8強進出にも貢献している大場は元々攻撃的なポジションの選手。ただ「自分の学年の中でも出られなくなって、自分に何が足りないかコーチたちと話し合ってきた」と自らの生きる方向性を探り、その末にボランチのポジションを掴んだという。「攻撃は自信ないんですけど(苦笑)・・・そこは逆に磨かないといけない」と持ち味だった攻撃面は現在、改善するポイントに。一方、普段の“走り”のメニューで先頭を走るなど意識的に磨いてきた走力、豊富な活動量は自身の生きる道となっている。「(元々走りは苦手だったが)自分はそれをしなければ出れないというのは分かっている。自分はそれをやるだけ。そして球際で強くいくことを意識しています。なるべくCBにボールがいかないように、スペースを消して球際を強くいく」と力を込めた。

 チームには全国クラスとも言えるほどの強力なCBコンビが控える。ただ、その前方である中盤で崩されるシーンが多かった。だからこそ大場の役割は重要。それは本人も自覚している。「前までは前でやられることが多くて、それでは勝てないとみんなで話し合ったりしてそこからまた意識が変わってきた」。まず守備では絶対に中盤で穴を開けないこと、少しでも後方の負担を減らして、攻撃につなげることを心がけている。

 目標は全国制覇だ。地元・山梨のフォルトゥナSCから県外出身も多い山梨学院で挑戦しようと思ったのは、レベルの高いチームメートとの競争を勝ち抜いて全国の頂点を取りたかったから。「最近ないんですけどまた強い山梨学院を全国でいろいろな人に見てもらって、その中で自分がまた上のところで活躍できるようにしたい」。まずは6月に行われる全国高校総体山梨県予選で走って、勝利に貢献し、3年ぶりとなる全国への扉を開く。

(取材・文 吉田太郎)

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