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[MOM1034]前橋育英DF浅賀祐太(1年)_将来のリーダー候補が魂の決勝ヘッド

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.18 2014 Rookie League Aグループ第2節 前橋育英高 2-1 帝京高 裾野G]

 決勝ゴールを決めて見せた渾身のガッツポーズ。名門・前橋育英高(群馬)の将来のリーダー候補が、プレーで、声でチームを引っ張り、勝利へ導いた。1-1の後半38分、前橋育英はMF大塚諒の左CKを中央のCB浅賀祐太主将(1年)がDFと競り合いながら頭で合わせる。「自分はヘディングが得意なんですけど、大塚がいいボールを上げてくれた」と仲間に感謝した一撃がゴール左隅へ吸い込まれて決勝点となった。すると「負けるのだけは嫌。いいことも悪いことも表に出てしまう。コーチには指摘されているんですけど…」という情熱系のCBは、両手を突き上げて喜びを爆発。そして駆け寄ってくるチームメートと抱擁を繰り返した。

 レギュラーとして全日本ユース(U-15)選手権で日本一を獲得した浦和レッズジュニアユース時代はCB、ボランチを務めたが、高校ではCB一本で勝負する。「自分はあまり身長が高くないですけど、カバーリングなどでチームを助けたい。競り合いや1対1には自信があります」。期待の1年生DFは今大会開幕前の1週間、Aチームに帯同。2、3年生の主力選手とのトレーニングで課題を見つけてきた。「スピードとか違っていい刺激になりました。全部が速いので、ここ(1年生チーム)では落ち着いてプレーできるようになった」。その言葉通り、特に守備面では冷静な守りを披露し、対人、カバーリングで力を発揮していた。

 白石敦志コーチが「人間的に凄くしっかりしている。このチームの中ではキャプテンとして、彼に任せているところがある」という浅賀。試合中は声でチームを引き締め、試合後は率先してB戦の副審を務めるなど、チームのため、チームとともに成長しようとする姿勢がある。課題のポゼッションや武器である対人の強さをより高めて、まずはトップチームの定着と、「2014 Rookie League」4連覇を目指していく。

 前橋育英で旧友たちとの約束も果たす。浦和ジュニアユースからユースチームに上がることができなかった浅賀は同じく、浦和のユースチームへ昇格することができなかった選手たちと約束を交わしているという。「全国で会おう」。流通経済大柏高や武南高、國學院久我山高、成立学園高などへ分かれていった仲間たちと全国舞台で再会するためにも、努力を続けて選手層の厚い前橋育英でポジションを掴み、全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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