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[CL]後半ATに追い付いたレアル・マドリーが延長後半の3ゴールで10度目の欧州制覇!!

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[5.25 欧州CL決勝 R・マドリー4-1A・マドリー]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は25日、決勝を行い、史上最多10度目の優勝を目指すレアル・マドリーと初の欧州CL制覇を目指すアトレティコ・マドリーが激突した。決勝が同じ街を本拠地とするクラブ同士のダービーマッチとなったのは、史上初のこと。世界中の注目を集めた一戦は、前半36分、リーガ・エスパニョーラ最終節でも優勝を決めるゴールを挙げたDFディエゴ・ゴディンの得点で、アトレティコが先制する。その後もアトレティコは堅守を見せていたが、レアル・マドリーも後半アディショナルタイムにDFセルヒオ・ラモスのゴールで同点に追いついた。延長後半にレアル・マドリーはMFガレス・ベイル、DFマルセロ、FWクリスティアーノ・ロナウドがゴールを決めて、4-1で勝利。史上最多10度目の欧州CL制覇を成し遂げた。

 レアル・マドリーは、負傷が伝えられていたポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが先発出場。開催地のポルトガル出身のDFファビオ・コエントロンも先発に名を連ねたが、DFペペはベンチスタートとなり、DFバランがスタメン出場した。また、累積警告で出場停止のMFシャビ・アロンソに代わり、MFサミ・ケディラが先発した。一方、18年ぶりにリーガ・エスパニョーラを制し、今大会も無敗のアトレティコも、FWジエゴ・コスタが先発に名を連ね、FWダビド・ビジャと2トップを組んだ。

 序盤からアトレティコはプレッシングを仕掛け、レアル・マドリーの前線にボールを入れさせない。ところが前半9分、強行出場していたジエゴ・コスタは負傷が癒えていなかったようで、MFアドリアン・ロペスと交代することになった。それでも、アトレティコは中央で堅い守備を見せて、レアル・マドリーに攻撃の起点をつくらせない。

 それでも前半26分、レアル・マドリーは相手CKから速攻に転じ、MFアンヘル・ディ・マリアが左サイドを突破する。たまらずMFラウール・ガルシアが後方からの危険なタックルで、アルゼンチン代表MFを倒し、警告を受けた。これで得た直接FKから、C・ロナウドが直接ゴールを狙ったが、GKティボー・クルトワに正面でキャッチされた。

 アトレティコの守備に苦しめられていたレアル・マドリーに、絶好のチャンスが訪れる。前半32分、MFチアゴ・メンデスの横パスを中盤でカットしたMFガレス・ベイルがPA内までドリブルでボールを持ち込み、左足でシュートを放つ。決定的な場面だったが、シュートはゴール左に外れてしまい、ベイルは頭を抱えた。

 前半36分、試合を動かしたのはアトレティコだった。CKの流れから、レアル・マドリーがオフサイドを取り損ねると、DFディエゴ・ゴディンがヘディングシュート。中途半端に飛び出してしまったGKイケル・カシジャスが頭上を越えたボールに懸命に追いすがったが、ボールはゴールラインを割り、アトレティコが先制した。その後も、レアル・マドリーに攻撃の形をつくらせず、アトレティコの1点リードで前半を折り返した。

 後半も安定した守備を見せるアトレティコは、追加点を狙う。6分にコケが左サイドから折り返したボールを、ラウール・ガルシアがボレーで捉えたが、シュートはクロスバーを大きく越えた。同7分にレアル・マドリーもディ・マリアが左サイドからドリブルで中に切れ込むが、DFミランダに腕で抱え込んで止められる。これで得たFKをC・ロナウドが直接狙う。ボールは壁に当たったが、GKクルトワが枠外へ弾き出す。続くCKからもC・ロナウドがゴールを狙ったが、ヘディングシュートは右に逸れて行った。

 後半13分、カルロ・アンチェロッティ監督が動く。コエントラオを下げ、DFマルセロを起用。さらにケディラを下げて、MFイスコをピッチに送り込んだ。同17分には左サイドからDFセルヒオ・ラモスが上げたクロスに、C・ロナウドが飛び込んだが、ヘディングはわずかに届かない。

 アトレティコのディエゴ・シメオネ監督は後半21分にラウール・ガルシアを下げ、MFホセ・ソサを投入した。同27分にはアトレティコが右サイドから仕掛け、ソサの折り返しにビジャが飛び込んだが、GKカシージャスにクロスをキャッチされた。その直後には、C・ロナウドからのパスを受けたベイルがゴールを狙ったが、シュートは右に逸れて得点できない。同33分にもベイルは右サイドを突破し、PA内でシュートを放ったが、これも右に外してしまった。

 後半34分、レアル・マドリーは最後の交代枠でFWカリム・ベンゼマを下げ、FWアルバロ・モラタを投入する。アトレティコもDFフィリペ・ルイスを下げて、DFトビー・アルデルワイレルトをピッチに送り出し、交代カードを使い切った。

 深い位置で守備を固めるアトレティコに対し、レアル・マドリーは左サイドからクロスを放り込み、ゴールをこじ開けようとする。しかし、中央でアトレティコも体を張った守りを見せて得点を許さない。このまま試合終了かと思われたアディショナルタイム3分、レアル・マドリーはセルヒオ・ラモスがCKからヘディングシュートを決めて、土壇場で試合を振り出しに戻した。

 延長に入り、レアル・マドリーがボールを握ると、左サイドからマルセロが積極的に仕掛ける。そのマルセロの突破からFKを得たレアル・マドリーだが、C・ロナウドのシュートは壁に当たる。延長後半もレアル・マドリーは押し込み、3分にはMFルカ・モドリッチがゴールを狙ったが、DFに当たったボールはGKクルトワにキャッチされる。延長後半4分にはアトレティコもセットプレーからゴディンがゴールを狙ったが、GKカシージャスに阻まれた。

 延長後半5分、左サイドで3人のDFを破ったディ・マリアがPA内でシュートを放つ。GKクルトワが足に当てたが、浮いたボールをベイルがヘッドでゴールに押し込み、レアル・マドリーがこの試合初めてリードを奪った。

 アトレティコは同点ゴールを狙うために、前線に人数を割いたが、逆に延長後半13分、マルセロがドリブルで中央を突破し、シュートを放つ。GKクルトワも懸命に反応したが、ボールはゴールに決まった。同15分にはゴディンがPA内でC・ロナウドを倒してPKを与える。これをC・ロナウドが自ら決めて、今季の欧州CL17得点目を沈めて4-1とした。このまま試合は終了し、レアル・マドリーが通算10度目の欧州CL制覇を成し遂げ、国王杯との2冠を達成した。

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