beacon

[総体]東海学園が中京大中京に4発逆転勝ち!:愛知

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.24 全国高校総体愛知県予選決勝L第1節 東海学園高 4-2 中京大中京高 名古屋市港]

 平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技(山梨)愛知県予選は24日、決勝リーグの第1戦を行い、東海学園高が4-2で中京大中京高に勝利した。

 前年度の総体出場校である中京大中京と選手権代表校の東海学園。近年、愛知県のサッカー界をリードする2校による一戦は激しい打ち合いとなった。序盤にチャンスを作ったのは東海学園。キープ力のあるMF渡辺柊斗にSBの富田誠也のオーバーラップを交えて、右サイドを前進。速さのあるFW森山巽貴城純輝の仕掛けを引き出し、相手陣内へと押し込んだが、ゴール前をきっちりケアされ、シュートまで持ち込めない。鶴田道弘監督が「内容的には褒められない。全国行きがかかった大会の難しさなのかもしれない。立ち上がりは良かったけど、前半の残りはボールを動かす部分や判断の部分で何も出来かった。走力や身体能力で中京さんとの差を感じる展開だった」と振り返ったように、次第に流れは中京大中京へと傾いていく。

 前半17分、CKを相手に与えると、MF辻星哉のキックをDF土生陽に頭で合わせられて先制点を献上。以降はスペースを効果的に使いながら仕掛ける中京大中京に攻められた。前半終了間際にはクリアボールをMF市川兼伍に拾われ、左サイドの空いたスペースへとパスを通される。駆け上がったDF田崎大地に自由を与えると、ゴール前に低いクロス。再度、DF陣が跳ね返したものの、ボールはフリーのMF吉住幸一郎の元へと落ちた。シュートが枠を外れたことで九死に一生を得たが、絶体絶命のピンチを迎えた。

 1点ビハインドで前半を折り返した東海学園だったが、「僕自身も皆も負ける気がしなかった。点を決められても、自分たちのプレーをすれば絶対に追いつけると思っていた」(森山)と焦りの色はなかった。本来の積極的な守備と各々の個性を押し出した攻撃を取り戻すと、後半2分に右サイドでFKを獲得。渡辺の左足キックを神谷凱士がヘディングで叩き込み、同点に追いついた。「後半の早い時間帯で追いつけたのが大きかった」と鶴田監督が振り返った一撃で東海学園は勢いに乗った、4分にも同じく相手エリア右でFKを獲得。渡辺が今度は直接狙ったが、バーに直撃し、連続ゴールこそならなかったが、その後も攻撃は続く。16分に渡辺のCKをFW加藤大貴が頭で合わせた一撃が、相手DFに当たりオウンゴールを誘発。19分には光崎伸のFKが直接ネットを揺らし、一気にリードを広げた。

「特別な練習をしているわけではないけど、何となくこの大会に入ってからベスト8の名経大高蔵高でも2発決まったり、セットプレーがハマっている。彼らには自信が芽生えているのかもしれない」(鶴田監督)というセットプレーからの3発で形勢を逆転した東海学園だったが、積極的に中盤を入れ代えて流れを取戻しに来た中京大中京の反撃を許し、31分には「最近、調子が良かったので思い切って使ってみた」(岡山哲也監督)という途中出場のMF松岡広大に1点を返されてしまう。それでも、勢いは衰えず、直後の32分に加藤がダメ押しとなる4点目を獲得。「前半はしんどい展開だったけど、後半は自分たちの色をたくさん出せたと思う」(森山)という後半の攻勢で、東海学園が勝利を掴んだ。

[写真]直接FKを叩き込んだ光崎(左)が応援団に向けて指さしアピール

(取材・文 森田将義)
▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2014

TOP