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[女子アジア杯]なでしこ悲願のアジア初制覇!!岩清水の2戦連弾守り抜く

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[5.25 女子アジア杯決勝 日本1-0豪州 ベトナム]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は25日、2014 AFC女子アジア杯の決勝でオーストラリア女子代表と対戦し、1-0で勝利した。なでしこが出場14度目、決勝戦5度目の挑戦にして初のアジア王者に輝いた。

 11年のW杯を制し、世界王者に輝いたなでしこだが、アジアのタイトルは未取得。過去4度の決勝戦はいずれも敗れており、最後の壁となって立ちはだかっている。世界王者としては何としても越えなければいけない壁。取り忘れたタイトルを獲得すべく、なでしこたちが最後の関門に挑んだ。

 慎重な立ち上がりを見せたなでしこに対して、オーストラリアは積極的な入りを見せる。3分にはFWカーがDF有吉佐織からボールを奪い、シュートを放つが、枠上に外れる。12分にはFWヘイマンにヘディングシュートを許すが、GK福元美穂が正面でキャッチした。

 徐々に立て直すなでしこは前半15分、得意のセットプレーからMF宮間あやのFKがゴール前でこぼれると、FW高瀬愛実がオーバーヘッドで狙う。これはGKにキャッチされてしまったが、迎えた同28分、左サイドからのCKを獲得すると、宮間がDF宇津木瑠美にグラウンダーパス。宇津木がすかさずクロスを入れると、ファーサイドでDF岩清水梓がヘディングで折り返す。するとこれが相手に当たると、クロスバーを叩いたボールがゴールラインを越え、なでしこの先制点になった。

 岩清水は3日前、120分を戦った準決勝中国戦、延長後半のラストプレーで値千金の決勝ゴールを記録。“ラッキーガール”が決勝戦でも大仕事をやってのけた。

 このまま1点リードで折り返したなでしこだが、後半に入ると、オーストラリアの反撃に遭う。だが4分のヘイマンの強烈シュートは福元が正面でキャッチ。13分にはアーリークロスを入れられると、ヘイマンに走り込まれるが、そのまま抜けて難を逃れた。

 リズムを変えたいなでしこは20分にMF澤穂希に代えてFW菅澤優衣香を投入。菅澤、高瀬の2トップ、宮間をボランチに下げて対応する。対するオーストラリアは積極的な交代策に打って出る。後半22分に日本との初戦でもゴールを記録したFWフォードを投入。ここで3枚のカードを使い切り、勝負に出た。

 すると直後にビッグチャンスがやってくる。なでしこは後半23分、右クロスを胸トラップで受けた菅澤が右足シュートを放つ。しかしクロスバーに嫌われてしまうと、今度はオーストラリアに決定機。FWゴーリーのクロスにFWケアが飛び込み、ゴールネットが揺れるが、オフサイドで取り消し。直後にもFWデバナが福元を越えるシュートを放つが、カバーに入ったMF川村優理がかき出し、ゴールラインを割らせなかった。

 なでしこは後半31分にMF中島依美に代えてFW後藤三知を投入。同38分には高瀬に代えてFW吉良知夏を投入。悲願の初タイトルへ向け、試合を締めにかかった。

 最後の猛攻に出るオーストラリア。だが43分の波状攻撃を体を張った守備でしのぐなど、集中を最後まで切らさなかったなでしこたち。このまま1-0で逃げ切ったなでしこジャパンは、日本女子サッカー界にとっての悲願とも言えるアジアタイトルを獲得した。


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