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[総体]6発決勝進出の東福岡、目標達成へ「これから」:福岡

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[5.31 全国高校総体福岡県予選準決勝 東福岡高 6-1 折尾愛真高 小郡]

 平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技(山梨)福岡県予選は31日、準決勝を行い、連覇を目指す東福岡高は全国大会初出場を狙う折尾愛真高に6-1で快勝した。東福岡は6月1日の決勝で福岡舞鶴高と戦う。

 “赤い彗星”東福岡にとっては強さを見せつけた一方、福岡を制し、目標である全国の頂点まで勝ち抜くためには、まだまだ課題があることを実感した試合となった。U-18日本代表の司令塔、MF中島賢星主将(3年)をはじめ、プレミアリーグWEST得点ランキング首位タイに位置する左の赤木翼と抜群の打開力を持つ右の増山朝陽(ともに3年)の両翼など“ヒガシ”の攻撃の破壊力は今年も全国屈指。この日はチームの配球役であるMF伊藤大貴(3年)を怪我の影響で欠いていたが、中島が「前線は個が強くて、イメージがあった時とかはいいコンビネーションができる。今年はイケイケ。元気がいい」というチームはこの日は開始1分に左SB末永巧の右CKをCB小笠原佳祐(ともに3年)が頭で合わせて先制するとあっという間に試合の主導権を握ってしまった。

 折尾愛真は相手に押し込まれながらも、ボールを奪うと、ファーストディフェンスを掻い潜ってパスを通して押し返す。やや遅れてファウルになるシーンもあったものの、球際の激しいディフェンスで東福岡の攻撃を食い止めた。ただ攻守ともに相手を上回る東福岡は再三ボールサイドに顔を出すMF山根つばさ(3年)や相手の逆を取ってボールを進める中島を軸に1タッチ、2タッチの速いテンポでボールを運ぶと強力なサイドアタッカーの仕掛けで折尾愛真に圧力をかけていく。
 
 13分には末永の右CKから小笠原が再び決定的なヘディングシュート。17分には右サイドのスペースを突いた山根の決定的なクロスにFW木藤舜介(3年)が飛び込み、流れたところを赤木が左足で狙った。折尾愛真は25分、敵陣での左スローインを素早く投じると、スペースへ飛び出したFW小西康仁(2年)が決定的なクロスを入れる。だが、東福岡は28分、中央で中島とパス交換した増山がスルーパス。これを木藤が強引に持ち込んで右足シュートを決めた。

 2-0とした東福岡は30分にも末永が左サイド後方から入れたクロスボールでGKに競り勝った赤木が頭でねじ込んで3-0。直後には山根のアシストから赤木が右足シュートをゴール右隅へ沈めて4-0で折り返した。

 大量リードを奪われた折尾愛真も意地を見せる。MF杉村修弥(3年)や左MF草野優希(2年)が中盤でボールを収め、スピードのあるMF本多駿介(3年)、小西が縦パスから果敢にゴールを狙う。そして折尾愛真は後半5分、縦パスでDFの背後へ飛び出した本多が遅れて出てきたGKにファウルで止められてPKを獲得。これを小西が右足でゴールへ沈めて1点を返した。「(点差がついているが裏を取られて)10(本多)や15(小西)にやられたら最悪だぞ、と言っていたのにやられている」と東福岡・森重潤也監督も想定していた展開で失点した守りに首を傾げる。中島も「チームとしてはいい形で勝てたけれど、失点はもったいなかった」と隙を突かれて奪われた1点を反省していた。

 東福岡はこの後11分に個人技で左サイドを打開した中島の折り返しから木藤が決定機を迎え、12分にはDFにゴールライン上でクリアされたものの、左CKから小笠原の放ったヘディングシュートがゴールを捉えた。さらに17分には中島の「ここしかない」というような狙いすましたスルーパスで木藤が抜け出し、23分にも中島のハーフボレーがゴールを襲うなど攻め続け、アディショナルタイムには交代出場のMF坂井翔太とMF永田大樹(ともに3年)が連続ゴールを奪った。「イケイケ」のチームは攻めて相手を圧倒したが、それでも全国で勝つためには精度、決定機の回数向上などまだまだ課題はある。指揮官も「ここからウチも先制点取られることもある。落ち着いてひっくり返す力があるかどうかは未知数」。快勝したが、まだまだチームとしての力をつけていかなければいけない。

 “西の横綱”という高い評価を得て臨んだ1月の全国高校選手権では1、2回戦で計9ゴールをたたき出したが、日章学園高との3回戦で相手ゴールを破れず、PK戦の末に敗れた。日本一になることの難しさを思い知ったイレブン。昨年も主力だった中島は「その時に味わったこととか分からない人もいるんで、伝えていかなければいけないと思いますし、自分のプレーでみんなをついてこさせるようにしたいです」。強力攻撃陣に加え、ともに180cm超の加奈川凌矢(3年)と小笠原の両CB中心とした守備陣も強固と今年も“ヒガシ”は魅力的なチームになる可能性がある。ただ、同時に頂点まで勝ち上がることの厳しさを知るだけに、停滞することなく、「これから」さらに成長し続ける。

[写真]前半1分、小笠原(右)の先制ゴールを喜ぶ東福岡イレブン

(取材・文 吉田太郎)

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