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[MOM1046]大津MF坂元大希(3年)_ゴールこだわるドリブラーが決勝弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 全国高校総体熊本県予選準決勝 大津高 1-0 東海大熊本星翔高 水前寺]

 対戦相手の東海大熊本星翔高は1対1での勝負を避け、複数でその突破を止めようとしていた。それでも簡単には止まらず、決定機をつくり出し、決勝ゴールを決めた。MF坂元大希(3年)は昨年大学経由で6人をJリーグへ送り出すなど、プロ選手を次々と輩出している大津高の次の“プロ候補生”のひとり。左サイドからスピードを緩めずにPAへ侵入してくるドリブラーはそのドリブルのキレ、逆を取る巧さ、そして簡単にはブレない力強さで確実に脅威となっていた。試合開始1分で2度左サイドからの仕掛けで相手を脅かした坂元はその後もカットインから枠を捉えるシュートなどで相手ゴールを脅かしていく。

 そして前半34分、MF葛谷将平主将のループパスに反応すると、後方からプレッシャーをかけてくるDFを背中でブロックしながら右足シュート。好守を連発していた東海大熊本星翔GK藤田悠太郎の壁を破る一撃でチームは決勝進出を決めた。

 前日の準々決勝ではなかなかボールを触ることができず。ややイライラしてしまっていたが、この日は「周りのみんながワンツーに入ってくれたり、スペースをつくってくれたりやりやすいように動いてくれた」。チームメートがパスワークで攻めつつ、「突破口」の坂元を積極的にフォロー。ボールを預けてくれていたチームメートに坂元も結果で応えた。

 この日、会場には2年前のエースで、現鹿島のU-21日本代表MF豊川雄太が訪れていた。「目標にしていたけれど、(Jリーグの活躍で)遠ざかってしまいました」と坂元は笑うが、「苦しい時に雄太さんが点取って勝つことができていた。きつい時に声を出したり、ゴール前でのアシストやシュートへ行ったり、試合全体で貢献できるようにしている。その中で一番はゴール。自分も(豊川のように)取り切らないといけない」と意気込む。

 目標はプロ。「ゴール、アシストが評価になる。ゴールにこだわっていかないと先に行けない」と言い切る。この日も「ドリブルでゴールを決められていない」と反省を忘れなかったアタッカーはルーテル学院高との決勝、そして全国でゴールを決め、自らの将来を切り開く。

(取材・文 吉田太郎)

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