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[総体]大量9得点!草津東が選手層の厚さを見せて決勝進出:滋賀

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[6.5 全国高校総体滋賀県予選準決勝 玉川高 0-9 草津東高 ]

 平成26年度全国高校総体「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」サッカー競技(山梨)滋賀県予選は5日、準決勝を行い、2年ぶりの全国大会出場を狙う草津東高は玉川高に9-0で大勝。草津東は7日の決勝で野洲高と対戦する。

 序盤から試合を優位に進めたのは草津東だった。中盤からサイドへ展開して敵陣深くまで侵入しつつ、縦に早い攻撃も織り交ぜて相手ゴールに迫っていく。

 先制点は28分。MF山本悠樹が蹴った右CKを玉川の守備陣がクリアしきれず、オウンゴールとなってスコアが動く。さらに35分にも山本悠が個人技からミドルシュートを決めて2点リードで前半を折り返すと、後半は怒涛のゴールラッシュ。MF北川卓とDF上林聖矢が縦への推進力を発揮した右サイドからの折り返しを中央で合わせるパターンにより10分間で4得点をあげると、その後もセットプレーからヘッドで2得点を叩きこむなど、9-0という圧勝で決勝への切符を手に入れた。

 玉川も反撃を試みようとしたが、守備に労力を割かざるを得ない状況の中、FW小林雅哉までいい形でボールが配球できない。主将のDF亀田明良が最後まで声を出して味方を鼓舞するなどチームから諦めの姿勢は見られなかったが、疲れと共にゴール前のマークが徹底できなくなり失点を重ねてしまった。

 最終的には大差がついた試合だが、草津東は前半、攻める時間が長い中で肝心のゴールがなかなか決まらなかった。原因の一つとして、雨森康監督は「緊張していた」ことを挙げている。スタメンに名を連ねた新井ら数選手は、普段は交代出場で試合に関わることが多い。この日は主力選手のコンディションや、決勝戦を中一日で迎える日程なども考慮しての選手起用だったが、同時に「力がある選手たちなので」(雨森監督)という期待もあった。

 その思いに応えるべく、新井は相手の背後を突くランニングや球際の競り合いを繰り返し、後半には右サイドの折り返しからチームの5点目を記録。同じく左MFとしてスタメンに名を連ねたMF川島陸之介も後半のゴールラッシュ口火を切る3点目を奪うなど、雨森監督の起用に応えてみせた。

 また、この日は交代出場となった主力FW太田隆平も2得点で存在感をアピールするなど、チームとしての勢いを持って決勝に挑めそうだ。

 草津東のゲームキャプテンを務めるDF中村海翔は「今年のチームは攻撃でボールを回せているし、そこが上手くいくことで守備も安定してくる」とチームの特徴を語る。ボールを持っている際に良いポジションを取れていれば、そこから守備への移行もスムーズとなる。そうしてプレッシャーを掛けることで、守備陣も予測がしやすくなるからだ。決勝では「前半は前にボールが入った時の距離が遠かった」(中村)という反省点を修正して、全国への扉を開けに行く。

(取材・文 雨堤俊祐)

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