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[MOM1057]野津田MF阿部剣真(2年)_ミラクル同点弾含む2発!劇的勝利の主役に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.7 全国高校総体東京都予選決勝T1回戦 東海大高輪台高 3-3(PK3-4)野津田高 駒沢2]

 延長後半アディショナルタイム突入後の14分に生まれた劇的な同点ゴール。野津田高をこの日2点目となるゴールで救ったMF阿部剣真(2年)は直前まで足を攣らせてピッチに倒れこんでいた。ボールが自陣へ戻っても、倒れたまま起きあがることができず。激しい雨の中で100分間を越える激闘に身体は限界に近づいていた。

 それでも先輩たちからの「立て、最後だぞ!」という声や横山鮎夢監督からの「こぼれてくるぞ!」という声に気持ちを奮い立たせて、諦めずにゴールを目指した。そしてその右足から劇的なゴールが生まれ、チームはPK戦の末に準々決勝へ勝ち上がった。

 この日は後半20分にもカウンターからFW荒川絢太のラストパスを右足でゴールへ沈めて勝ち越し点を挙げていた。「ボールが来る前に周りを見ていた」というMFは戻ってくるDFに重圧を感じることなく冷静にゴール。そして「こぼれてきたボールを拾って決めただけ」と謙遜したものの、土壇場で決めた劇的な同点ゴールを含めて勝利の立て役者となった。

 持ち味はドリブル突破だが、この日は「高輪台のDFが強くて抜けなかった」と反省する。それでも最後まで走り続けて2ゴール。インターネットの掲示板で野津田の二次トーナメント進出は「たまたま」「相手に恵まれただけ」というコメントを目にして必勝を誓っていたというMFは目標通りに白星を手にした。

 一週間後には準々決勝で関東大会王者の駒場高と激突。「自分のできることはゴールを決めること。自分のできることをやりきりたい」と誓った阿部が強豪との一戦で再びゴールを破る。

[写真]延長後半14分、野津田MF阿部が右足で同点ゴール

(取材・文 吉田太郎)

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