[6.18 ブラジルW杯B組 スペイン(日本時間19日4:00)チリ リオデジャネイロ]

　グループステージ第2戦ながら、早くも緊張感たっぷりの試合が行われる。初戦でオランダ代表から先制点を挙げながらも、1-5と完膚なきまでに叩きのめされたスペイン代表が、生死を賭けた一戦に臨む。

　2008年のEUROを皮切りに、2010年W杯、2012年EUROと、ビッグタイトルを総なめにしてきたスペイン代表が、早くも窮地に陥った。前回大会の決勝の雪辱に燃えるオランダ代表に、大量5点を決められたチームに王者の面影はない。『ティキ・タカ』と呼ばれるパスワークはオランダのプレスに寸断され、守備陣は速攻に成すすべがなかった。キャプテンのGKイケル・カシジャスまでもが失点に直結するミスを犯した。ビセンテ・デル・ボスケ監督は、選手の入れ替えを示唆したが、戦い方を大きく変えることはないだろう。可能な限り多くのゴールが必要な状況だが、前日会見で指揮官は勝利を最優先することを繰り返し強調した。鋭いドリブルでサイド攻撃に変化を付けたMFヘスス・ナバスは負傷が完治せずにメンバー外となっており、空中戦に強いFWアルバロ・ネグレドやFWフェルナンド・ジョレンテもブラジルに来ていないため、持ち前のパスワークで相手を押し込む、従来のスタイルで勝利を目指す。

　対するcチリ代表は、初戦でオーストラリア代表に3-1で勝利した。状態が心配されたチームの心臓であるMFアルトゥーロ・ビダルは、まだコンディションを取り戻せていないが、先発出場して回復しつつあることは示している。ホルヘ・サンパリオ監督は「当日の状況を見て判断する」と語った。試合は0-0から始まるが、背水の陣のスペインは前に出なければならない状況だ。初戦から大活躍を見せたMFアレクシス・サンチェスにとっては理想的な状況だろう。オランダが示したようにハイプレスからボールを奪い、速攻につなげる戦い方は、得意とするところでもある。これまでスペインとは10度対戦して、一度も勝ったことがないが、この大舞台で引導を渡せるポテンシャルは十分に秘めている。
　
■FIFAランキング
スペイン 1位
チリ 14位

■対戦成績
スペイン 8勝2分

■テレビ中継
フジテレビ系

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