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取られたら取り返せ!! オランダが壮絶な打ち合いを制して2連勝

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[6.18 ブラジルW杯B組 オーストラリア2-3オランダ ポルトアレグレ]

 ブラジルW杯7日目が18日に行われ、ポルトアレグレにあるベイラ・リオスタジアムではチリに敗れて後がないオーストラリア代表と前回大会王者スペインを下して乗りに乗るオランダ代表が対戦した。前半に1点ずつを奪い合った試合は、後半に入っても激しくスコアが動く。最終的に3-2と打ち合いを制したオランダが2連勝、オーストラリアが2連敗となった。第3戦はオーストラリアが23日にスペイン、オランダが23日にチリと対戦する。

 序盤、決勝トーナメント進出のためには是が非でも勝ち点3を獲得したいオーストラリアがボールを回す時間が長くなるものの、オランダの守備の前に簡単にはシュートまで持ち込めない。しかし、前線から激しくプレッシャーを掛けてオランダの行く手を塞ぐなど、オーストラリアがアグレッシブな姿勢で主導権を握りつつあった。

 だが、先制したのはオランダ。前半20分、決めたのはスピードスター・ロッベンだった。味方のクリアボールを受けたロッベンは、センターサークル付近からドリブルで突き進む。相手の追走を許さないばかりか、ドリブルをしながらも距離を広げる超快足を披露して一気にPA内に侵入すると、左足でゴールネットを揺らして先制に成功。しかし歓喜に沸くオランダだったが、あっという間に同点に追い付かれてしまう。

 先制点が生まれた直後の前半21分、オーストラリアは驚愕のゴールで同点に追い付く。右SBのDFライアン・マッガワンが上げたアーリークロスに反応したのは、1トップのFWティム・ケーヒル。後方から送られたボールをダイレクトで合わせて左足を振り抜くと、ボールはすさまじい勢いでゴールに向かい、クロスバーを叩きながらゴールに吸い込まれた。会場が思わずどよめくスーパーゴールで、オーストラリアがわずか1分で試合を振り出しに戻した。

 前半31分にはこの日、サイドを再三突破しているFWマシュー・レッキーがまたもや敵陣深くまで持ち込み、ゴール中央に折り返す。グラウンダーのパスに反応したMFマーク・ブレシアーノがフリーで合わせるも、シュートは枠上に外してしまい逆転ゴールとはいかず。さらに直後にはFKの流れから、DFマシュー・スピラノビッチがゴール前でフリーになるがシュートはジャストミートせずにGKヤスパー・シレッセンの手中に収まった。

 その後も主導権を握ったオーストラリアだったが、前半43分にDFブルーノ・マルティンス・インディへのファウルで、今大会2度目の警告を受けたケーヒルが次戦出場停止となってしまう。そして、ファウルを受けたマルティンス・インディは立ち上がることができずに負傷退場。オランダは思わぬ形で交代カードを切ることになった。後半に入ると開始直後にFWロビン・ファン・ペルシーが今大会2度目の警告を受けて、次戦の出場停止が決定。両チームともに、エースがグループリーグ最終戦に出場できなくなった。

 そして後半9分、オーストラリアが勝ち越しのチャンスを得る。左サイドでボールを受けた途中出場のMFオリバー・ボザニッチのクロスがDFダリル・ヤンマートの手に当たってPKを獲得。これをMFミル・ジェディナクが落ち着いて決めて、オーストラリアが逆転に成功する。しかし、すぐさまオランダが同点に追い付く。勝ち越しを許してからわずか4分後の後半13分、右サイドを突破したFWメンフィス・デパイのスルーパスを受けたファン・ペルシーが左足を一閃。強烈なシュートがネットに突き刺さり、今度はオランダがあっという間に試合を振り出しに戻した。

 その後も前線から激しいプレッシャーを掛けるオーストラリアは後半22分、ゴール前でフリーになったMFトミー・オアーのパスをレッキーが胸で押し込もうとしたが、ボールは力なくシレッセンの手に収まる。するとピンチをしのいだ直後のプレーで、オランダが試合をひっくり返す。後半23分、中盤でボールを受けたデパイがミドルレンジから思い切ってシュートを狙うと、アウトサイドにかかったボールはGKから逃げていくような軌道を描いてサイドネットに突き刺さり、オランダがスコアを3-2とした。

 激しい点の取り合いとなったが、そのまま逃げ切ったオランダが2連勝。この結果、日本時間19日4時キックオフのスペイン代表チリ代表でチリが勝利すれば、オランダとチリの決勝トーナメント進出、スペインとオーストラリアのグループリーグ敗退が早くも決まる。


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