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小さな巨人シャキリが鮮やかハット、快勝スイスが決勝T進出

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[6.25 ブラジルW杯E組 ホンジュラス0-3スイス マナウス]

 ブラジルW杯14日目が25日に行われ、マナウスにあるアマゾーニアではホンジュラス代表とスイス代表が対戦した。前半に2点を先行したスイスが後半にも1点を追加して3-0の完封勝利。試合前まで2位だったエクアドルをかわして、逆転でのグループリーグ突破を決めた。E組2位で決勝トーナメント進出を決めたスイスは、7月1日にF組1位のアルゼンチンと対戦する。

 試合開始直後からスイスが激しくプレッシャーを掛けて、ホンジュラスから自由を奪い取る。前半3分にはMFバロン・ベーラミが高い位置でのボール奪取を成功させて、セカンドボールを拾ったFWヨシップ・ドルミッチが左に流れてグラウンダーのクロスを送ると、ゴール前に走り込んだMFジェルダン・シャキリが合わせる。GKノエル・バジャダレスのセーブに遭ったが、いきなりゴールを脅かした。

 そして、前半6分にスイスがスーパーゴールで先制する。スローインの流れから右サイドでボールを受けたシャキリが中央に向かってドリブルを開始。相手DF3人の注意を引きつけながらボールを運んで左足を振り抜くと、鮮やかな軌道を描いたボールは豪快にネットを揺らした。スイスにとっては今大会初の先制点で、試合開始早々にリードを奪った。

 その後は守備に重心を置きながら、鋭いカウンターでゴールを脅かそうとするスイス。特に先制点を奪った169センチのシャキリの鋭い動きはホンジュラス守備陣の脅威となり、幾度となくファウルを誘うなど好機を生む。対するホンジュラスは攻撃の組み立てに苦しみ、PA内まで侵入することができない。前半9分にDFノエル・バジャダレスがミドルレンジから狙ったが、シュートは枠を外れた。

 すると、スイスが追加点奪取に成功する。前半31分、MFギョクハン・インレルが自陣から鋭い縦パスを打ち込むと、最前線のドルミッチへボールが届く。ゴール前に走り込んだシャキリにスルーパスが送られると、先制点を決めて乗りに乗っている男は相手GKとの1対1を制して2点目を流し込んだ。そのままスコアは動かずに2-0とスイスがリードを奪ったまま、前半終了のホイッスルが吹かれた。

 後半4分、左サイドでボールを受けたMFウィルソン・パラシオスのパスからFWジェリー・ベンクトソンがダイビングヘッドを狙おうとするなど、まずは1点を返したいホンジュラスは同7分にビッグチャンスを作り出す。カルロス・ガルシアのスルーパスに反応したベンクトソンがGKディエゴ・ベナリオまでかわして無人のゴールに流し込もうとしたが、カバーに入ったDFリカルド・ロドリゲスのカバーに遭ってネットを揺らすには至らなかった。

 その後もホンジュラスにゴール前まで迫られる時間帯が続くスイスは、後半12分にシャキリのスルーパスからドルミッチがシュートを狙うなど、前半同様に守備に重心を置きながらも速攻から好機を作り出す。しかし、徐々に運動量が落ちてくるとホンジュラスに押し込まれて、あわやという場面も作られるが粘り強い守備で失点をしのいだ。

 すると後半26分、スイスにダメ押しゴールが生まれる。カウンターから左サイドに抜け出したドルミッチがDFビクトル・ベルナルデスとの1対1を制してPA内に侵入すると、ゴール中央へ走り込んだシャキリへピタリとパスを通す。ここまで2得点のエースは左足で落ち着いて流し込み、ドイツのミュラーに続く今大会2人目のハットトリックを達成した。

 後半35分にはベンクトソンに至近距離からのヘディングシュートを放たれるがベナリオの好セーブでしのぐなど、最後までホンジュラスに得点を許さなかったスイス。シャキリの3ゴールの活躍で3-0の完封勝利を収め、決勝トーナメント進出を決めた。一方、3度目のW杯出場で悲願の初勝利を目指したホンジュラスは3連敗で大会から去ることとなった。


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