ブラジルW杯開幕から2週間、グループリーグは全日程を終え、ベスト16が出揃った。王者スペインやイタリア、イングランドといった欧州の強豪が敗れ、南米勢が6チーム中5チーム勝ち進む好調ぶりを見せている。

　今大会をひと言で表すなら、「ゴール数が多い大会」だ。グループリーグ48試合の1試合平均得点は「2.83」。前回南アフリカ大会では全64試合の平均得点は「2.27」で、このペースでいけば大幅に更新する。「2.83」を最後に上回ったのは、70年メキシコ大会の「2.96」まで遡らねばならず、実に44年ぶりとなる。

　グループリーグの136点のうち、最もゴールに貢献しているスパイクが、アディダスの「バトルコレクション」のひとつ「F50」だ。4得点で得点ランキングトップに立つFWリオネル・メッシ(アルゼンチン)とMFトーマス・ミュラー(ドイツ)、3得点を決めているFWアリエン・ロッベン(オランダ)ら“スピードスター”が着用しているモデルで、38ゴールを生んでいる。中でも、スペイン対オランダのオランダの5点目、ミドルパスに抜け出したロッベンがスピードでDFを置き去りにし、最後はGKもかわして決めたゴールは、「F50」を象徴するようなシーンだ。

　2位につけるのが、FWクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、MFジェルダン・シャキリ(スイス)らが履いているNIKEの「マーキュリアル」で36ゴール。MFオスカル(ブラジル)、FWエディン・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)らが15ゴールを生んでいるアディダスの「プレデター」が3位となっている。

　28日(日本時間29日)から始まる決勝トーナメントでは、よりハイレベルな激闘が繰り広げられる。どのスパイクからゴールが生まれるかにも注目だ。

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