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[MOM1079]東京VユースDF安在達弥(3年)_注目の右SBがFWとして決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.6 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 東京Vユース 2-1 青森山田高 ヴェルディG]

 熱戦に決着をつけたのは後半途中に最終ラインから前線へと送り出された右SB安在達弥(3年)だった。後半39分、東京ヴェルディユースはU-19日本代表MF中野雅臣の右FKを「オフサイドラインで駆け引きして一度中に入ってから戻ってマークを外した。ボールが良かった。当たった時、『あっ』と思いました」という安在が頭で合わせる。叩きつけるというよりも頭で上手く合わせたボールは放物線を描くと、GKの指先を抜けてゆっくりとゴール右上隅へ吸い込まれた。

 安在は中学1年時はSBだったが、その後はアタッカー。東京Vユースに進んでからはSBと前のポジションと両方でプレーしてきたが、「自分でやりたいと言った。自分の特長である運動量を活かせると思った」とSBに集中したいということをコーチ陣に直訴し、今季は主に右SBを務めている。「オーバーラップの数が多く、クロスの質の高い、そして1対1の守備の強いSBになりたい」という安在だが、試合展開によっては「点を取りたい」という気持ちとチームのためにという思いで前線へ。6月の日本クラブユース選手権関東大会予選3位決定戦の横浜FMユース戦でも前線に上がってからゴールを奪っているが、この日も決勝弾を決めた。

 迫力のあるドリブルはDFを切り裂き、その精力的なアップダウンで存在感を放つ。そして連動した崩しから決定的な仕事。2歳年上の兄・和樹(東京V)は今年トップチームで先発を掴み、U-21日本代表候補にも選出された。自分自身はまだまだ守備面など課題はあるが、トップチーム昇格を目指して自分の特長をSBで発揮し、アタッカーとしても結果を出すこと。「どんな試合でも勝たなきゃいけない。プレミアではチャンピオンシップに出たい」と勝利に貢献し続けてチャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)

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