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王国が再び崩壊、3発快勝のオランダが“無敗”で初の3位に!!

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[7.12 ブラジルW杯3位決定戦 ブラジル0-3オランダ ブラジリア]

 ブラジルW杯は12日、3位決定戦を行い、ブラジリアのナショナルスタジアムでブラジル代表オランダ代表が対戦した。前半に2点を先行したオランダが後半にも1点を追加。3-0の完封勝利を収めて、初の3位になった。

 準決勝でドイツに1-7と大敗したブラジルは、出場停止明けのDFチアゴ・シウバが先発に復帰したほか、DFマクスウェル、MFパウリーニョ、MFラミレス、MFウィリアン、FWジョーを先発起用し、ドイツ戦からスタメンを6人入れ替えた。中3日のブラジルに対して中2日のオランダは、アルゼンチン戦からMFナイジェル・デ・ヨングをMFヨルディ・クラーシに代えたのみ。しかし、スタメンに名を連ねていたMFヴェスレイ・スナイデルが試合前の練習で負傷し、急きょMFジョナサン・デ・グズマンをピッチに送り込んでこの一戦を迎えた。

 試合開始早々にオランダが先制のチャンスを迎える。FWロビン・ファン・ペルシーのスルーパスから抜け出したFWアリエン・ロッベンが、PA内でT・シウバのファウルを誘ってPKを得る。すると、このPKをファン・ペルシーが落ち着いて決めて、いきなりオランダが先制に成功した。

 自国開催のW杯を2連敗で終われないブラジルが反撃に出ようとするが、先制したオランダは5バックを敷いて守備に重心を置き、簡単にはPA内への侵入を許さない。逆に鋭いカウンターやシンプルなロングボールで追加点を奪おうと試みると、前半17分に再びゴールを陥れる。デ・グズマンが右サイドから上げたクロスはDFダビド・ルイスのクリアに遭うが、こぼれ球を拾ったDFダレイ・ブリントが豪快に突き刺してリードを2点に広げた。

 攻撃の形をなかなか作れないブラジルは、前半22分にMFオスカルが独力で運んでミドルシュートを放ったが、シュートはGKヤスパー・シレッセンの守備範囲に飛んでしまう。その後は集中したオランダの守備を前に、ボールの出しどころを探すのに四苦八苦。オスカルが最終ライン前まで下がって何とか攻撃を組み立てようとするが、シュートまで持ち込む場面を作れない。チャンスらしいチャンスはセットプレーのみと、流れの中から決定機を生み出せないまま前半終了のホイッスルが吹かれた。

 流れを変えたいブラジルは後半に入るとMFルイス・グスタボからMFフェルナンジーニョに代えて、状況を打開しようとする。しかし、オスカルの個人技に頼る攻撃は変わらず、球際での勝負でオランダに敗れて好機を作れない。すると後半12分にはパウリーニョに代えてMFエルナネスを投入と、早々と交代カードの2枚目を切った。同15分にはラミレスがシュートまで持ち込んだが、枠を捉えることはできなかった。

 オランダは後半25分にブリントが負傷交代するアクシデントに見舞われたものの、人数を割いた守備は崩壊しない。何とかゴールをこじ開けようとするブラジルはFWフッキを投入し、交代カードを使い切った。後半30分には、そのフッキが左足で狙ったが、シュートは大きく枠を外してしまう。

 最後までゴールを奪おうとしたブラジルだったが、オランダの体を張った守備にも遭い、効果的な攻撃を仕掛けられず。さらに試合終了間際にはMFジョルジニオ・ワイナルドゥムにダメ押しゴールを奪われるだけでなく、GKミシェル・フォルムを投入される屈辱を味わい0-3の完封負けを喫した。この結果、自国優勝を目指したサッカー王国は2連敗で大会を終えた。

 グループリーグを3連勝で突破したオランダは、決勝トーナメント1回戦のコスタリカ戦のPK勝ちと準々決勝のアルゼンチン戦のPK負けは公式記録上は引き分けとなっており、今大会は無敗だった。「無敗で大会を去る可能性が残っており、我々は7試合負けなしでW杯を終える」と試合前日にルイス・ファン・ハール監督が語ったように、同国史上初の7戦“無敗”で初の3位となった。


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