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[プリンスリーグ関東]「前のめりでやってやるぞという気持ちが出ている」首位・F東京U-18が5発快勝

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[7.12 高円宮杯プリンスリーグ関東第8節 F東京U-18 5-1 川崎F U-18 東京ガス武蔵野苑多目的G]

  高円宮杯U-18サッカーリーグ2014プリンスリーグ関東は12日、第8節を行い、首位・FC東京U-18(東京)と川崎フロンターレU-18(神奈川)とのライバル対決はF東京が5-1で快勝して首位を守った。

 F東京は天皇杯の東京都予選でともに大学屈指の強豪である早稲田大と国士舘大を連破して躍進。JFLの横河武蔵野FCとも2-3と撃ち合いを演じ、インパクトを残した。そして天皇杯予選と同じタイミングで開催されていた日本クラブユース選手権の関東予選順位決定戦では、主力が参加した天皇杯組を除くメンバーで挑んでいたにも関わらず、横浜FMユースと浦和ユースと破って優勝し、その後再開したプリンスリーグ関東では首位奪取。「彼らが掲げている目標へ向かってやるか、やらないか。それだけ。責任を持って真摯に向き合えるかというスタンス」と佐藤一樹監督が語るF東京は、指揮官も「選手が前のめりでやってやるぞという気持ちが出ている」と認めるトレーニング、試合でいい空気をつくり出している。

 「やる」選手にチャンスが与えられ、その選手たちが結果を出すという好循環。「AとBによる相乗効果。自分たちも負けられないという気持ちがあった」とDF大西拓真主将(3年)が語るように、先発11人はおろか、ベンチ入りの争いも激しく「(選手層含めて)総合力が上向いてきている」(佐藤監督)というF東京はこの日川崎Fに快勝して首位を守った。

 立ち上がりこそ川崎Fにボールを握られ、MF金子俊志(3年)にシュートまで持っていかれたF東京だったが、1タッチパスとミドルレンジのパスも冴え渡ったMF高橋宏季(3年)とMF安部柊斗(2年)中心にボールを支配し返す。そして8分にはMF蓮川雄大(3年)とのワンツーから高橋が決定的なシュート。その直後、MF長澤皓祐(3年)の左CKをDF渡辺拓也(2年)が頭で合わせて幸先よく先制点を奪った。さらに13分には長澤の右クロスを左中間でコントロールした蓮川が外側から追い越したMF小山拓哉(1年)の前にパスを出すと、その折り返しをFW大熊健太(2年)が左足でゴールへ押し込んで2点目を挙げる。

 川崎Fも14分に金子の展開から右SB緒方和(3年)が入れたクロスをFW瀬川ヤーシャ(2年)が頭で合わせたが、これはGK伊東倖希(3年)がファインセーブ。川崎FはGK深谷星太(3年)の素早いフィードなど攻撃に変化をつけていたが、3バックのF東京はダブルボランチのところでボールを引っ掛けるなど相手の中盤と前線を分断し、また前線へ入ってきたボールは気迫あふれる守備を見せていた大西やDF高田誠也(3年)が跳ね返す。

 バイタルエリアで前を向いたFW岸晃司(2年)の右足ミドルなどで反撃した川崎Fだったが、早いタイミングで入れた縦パスを奪われてポゼッションされるなど攻撃時間が短くなってしまう。逆にこの日初めて右ワイドを務めたという長澤が存在感を発揮し、MF佐々木渉(3年)が上手くドリブルでスペースをつくり出すF東京は32分に自陣でマークを外した高橋のスルーパスで蓮川が抜け出すなどいいシーンが続く。そして35分、左クロスのこぼれ球を相手におさめられながらも、PAやや外側の位置でスライディングタックルした大西がインターセプト。そのパスを受けた大熊が左足シュートをゴールへねじ込んで3-0とした。

 厳しい試合展開となった川崎Fだったが、それでも左サイドから金子が中央へ移って司令塔MF牧寛史(3年)とともにゲームをコントロールすると、後半立ち上がりは試合開始直後のようにボールがよく動き出す。最前線で奮闘する瀬川や岸が身体を張ってくさびの役割を果たした川崎Fは仕掛ける回数が増加。7分にこぼれ球に反応した左SB原島亨太(2年)が惜しい右足シュートを放ち、10分には再び伊東の好守に阻まれたものの、CB長谷川隼(2年)の右足FKがゴールを捉えた。そして15分、金子からパスを受けた瀬川がバイタルエリアで前を向くと右足のファインショットをゴール右隅へ突き刺して1点を返した。

 22分にも右CKのこぼれ球をコントロールしたCB板倉滉主将(3年)が決定的な右足シュート。川崎Fは巻き返したが、佐藤一樹監督が「(普段から各選手の意識が高いため)交代枠は全て使うようにしている。(選手たちが要所を感じられるようになり、交代選手の活躍もあって)試合を上手く締められるようになってきている」と説明したF東京は交代選手たちが終盤、最終盤へ向けてチームのサッカーをまた向上させる。ともに交代出場のMF渡辺龍(3年)やFW佐藤亮(2年)の仕掛けで相手に圧力をかけると34分、安部を起点に左サイドを活用した攻撃。そして渡辺龍のスルーパスで抜け出した安部が右足で4点目を奪った。そして43分には単騎ドリブルで切れ込んだ渡辺龍が右足シュートを決めてベンチとゴール裏のスタンドを沸かせる。大西が「個人の良さも、チームの良さも出せたと思う」と振り返り、指揮官も「ナイスゲーム」と声をかけた90分間で首位を守った。

「スピード感や質を追及するとおぼつかないところがある。相手を引き込んで凌ぐところや時間の使い方含めて上げるところはいくらでもある」とF東京・佐藤監督。日々のトレーニング、試合を成長の場に「自分たちでやろうと気持ちが入っている」(大西)という選手たちとともにひとつずつ積み上げていく。トップチームへ昇格するために個を磨くのはもちろん、選手たちのチームとしての目標は日本一。大西は「自分たちはまだまだ。(プリンスリーグ1試合を挟んで)これから目標の日本一をかけたクラブユース選手権が始まる。ベンチ含めて総力戦。毎日の練習で競争して全員で勝ちに行きたい」と誓っていた。

[写真]前半9分、先制ゴールを決めた渡辺拓(左)がアシストの長澤と喜ぶ

(取材・文 吉田太郎)

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