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[プレミアリーグEAST]成長示したJFAアカデミー福島が流経大柏撃破!

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[7.13 高円宮杯プレミアリーグEAST第8節 流通経済大柏高 1-3 JFAアカデミー福島 流通経済大柏高G]

 高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2014 プレミアリーグEASTは13日、第8節を行い、3位・流通経済大柏高(千葉)と9位・JFAアカデミー福島(静岡)との一戦は3-1でJFAアカデミー福島が勝利した。

 勝ったJFAアカデミー福島の中田康人監督が「(開幕から)3か月経ったところで成長していると感じた。3年生が良く頑張ってくれた」と語ったのに対し、流経大柏の本田裕一郎監督は「動けなかった。自信喪失しているかな」と首を傾けた。その言葉が示すような試合展開、終盤の攻防戦だった。

 流経大柏は試合開始直後に左CKを押し込みながらも直前のファウルでノーゴール。さらに8分にMF伴恭輔(3年)が負傷退場してしまうアクシデントが起きてしまう。その中でボールを動かして攻めようとする流経大柏は、15分にセットプレー後の流れからPAでコントロールした左SB小川諒也(3年)が左足シュート。またPA手前でボールを収めたFW五十嵐裕貴(3年)が左サイドへ流れながら左足シュートを放つシーンもあったが、選手同士の距離感が遠いこともあって前半は連動した崩しが見られず。またボールは相手の背後へ送っているものの、誰も走りこんでいないような、ややチグハグした攻撃になってしまう。

 これに対してJFAアカデミー福島は立ち上がりこそ、相手のスピードのある守備を警戒しすぎてしまって簡単に前線へ蹴り込んでしまっていた。ただ流経大柏のプレッシャーがそれほどきつくなかったこともあり、前半半ばからは勇気を持って後方からグラウンダーでボールを動かしていく。20分に左MF谷口憧斗(2年)が右足シュートを放つと、21分には左サイドでの連係から抜け出したSB高森大夢(3年)が左足を振りぬく。さらに21分には左CKにMF加賀山泰毅(3年)がフリーで飛び込むなどシュートシーンをつくる。高森が左サイドで積極的にランニングを繰り返し、またボランチでコンビを組むMF浅見貫太(3年)の怪我からの復活によって攻撃に重きを置いてプレーするMF瀬川泰樹(3年)の好パスが、PAの加賀山に入るような場面もあった。

 そして後半開始わずか20秒、目の覚めるような一撃が試合を動かした。「チーム内で後半最初は大きいプレーをしようという話をしていた」という瀬川が左中間から右足ミドルをゴールへ叩き込む。会心の一撃に湧き上がるJFAアカデミー福島イレブン。対する流経大柏は9分、左サイドでインターセプトした小川がそのまま攻め上がり、チップキック気味のボールをPAへ入れる。これを受けたFW高沢優也(3年)がDFを1人交わしてシュートへ持ち込むが、これはGK似鳥康太(3年)にセーブされてしまう。それでも流経大柏は13分、小川がMF久保和己(3年)とのワンツーで左サイドを突破。そのラストパスをニアサイドのFW儀保幸英(3年)が上手く流すと、最後は高沢がゴールへ押し込んで同点に追いついた。

 ゲームの流れは流経大柏に傾きかけていた。左サイドで存在感放つ小川をはじめ、高沢やMF相澤祥太(3年)が個を発揮し出す。だがこの時間帯に畳みかけることができない。逆に22分、JFAアカデミー福島は瀬川が食いついてきた相手CBの背後へ絶妙な浮き球パスを落とすと、これに思い切って突っ込んできた1年生FW延祐太がゴールへ押しこんで再び勝ち越した。前節鹿島ユース戦で課題となっていた1対1、2対2の守備を火曜日に徹底して行ったというJFAアカデミー福島は、ベンチからの「火曜日のトレーニングを思い出せ!」という声の中で、対人守備に奮闘。フィジカルコンタクトの強い流経大柏に対して怖れることなく、球際で厳しく体を当てるなど思い通りの攻撃をさせない。また前線からFW浜田力(3年)や加賀山が果敢にチェイスし、浜田の力強い突破や延のアグレッシブな仕掛けなどで3点目を奪いに行った。そして30分、JFAアカデミー福島は相手GKのミスキックを拾った瀬川が加賀山へパス。加賀山が上手く残したボールに左サイドから飛び込んできた谷口が右足でゴールへねじ込んで3-1とした。

 終盤、流経大柏は選手間で長いボールを放り込むという意図にズレもあってパワフルな攻撃をすることができない。持ち味である攻守の力強さを欠いた流経大柏に対し、JFAアカデミー福島は金城ジャスティン俊樹と宇野能功(ともに3年)のCBコンビや中盤でチームを支えた浅見が相手の攻撃を根気強く跳ね返す。39分には自陣でインターセプトされてしまったが、儀保の左足シュートを似鳥が好反応でストップするなど最後まで追撃を許さなかった。

 昨年からメンバーが大きく入れ替わったJFAアカデミー福島だが、シーズン序盤は選手たちに「できるだろう」という甘さがあったという。だが中田監督が「結果が教えてくれました」と語ったように、開幕5試合で2分3敗。順位は下位に沈んだ。メンタル面の弱さも出て負けるたびにふさぎ込んだり、周りの責任にしていたという選手たちだが、意識が変わり、「練習から雰囲気良くやるのが一番。今は声を出してできている。要求も増えた」と金城が語るように練習からムードが向上。クラブユース選手権東海予選から結果も出続け、プレミアリーグ再開後は2勝1分だ。自分たちが闘える術は取り組んできたボールを繋いで攻めるというところを再確認し、試合を通して本物の自信が芽生えてきている。そしてこの日は昨年の優勝チームを撃破。金城は「この調子で勝つという事しか考えていない」。少しずつつけてきている力、自信を今後さらなる結果に繋げる。

[写真]後半開始直後、瀬川のゴールを喜ぶJFAアカデミー福島イレブン

(取材・文 吉田太郎)

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