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大型逆輸入FWの「新たな挑戦」 新潟電撃加入の指宿「すごく楽しみ」

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 アルビレックス新潟は15日、バレンシア・メスタージャからFW指宿洋史を完全移籍で獲得したと発表。昨日、スペインから帰国したばかりという指宿だが、早速チームに合流。ただ合流初日だったこともあり、軽めのメニューで練習を終えた。

「新たな挑戦です。もうワンステップするために、今あるものの中で何がいい選択肢かを自分の中で考えた結果が、新潟加入だったと自分では思ってます」。練習後、指宿は考え抜いた末の決断であったことを明かした。

 日本期待の大型FWが選んだのはJリーグへの“初挑戦”だった。柏レイソルの下部組織出身だが、トップチーム昇格することなく、18歳でスペインリーグに挑戦。スペイン2部のジローナと契約し、プロとしてのキャリアをスタートさせた。セビージャに移籍した2011-12年シーズンには、12年1月のアンダルシアダービーでトップチームデビューも果たした。195cmの恵まれたフィジカル。この逸材に対する期待は大きく、世代別日本代表にも招集され続けていた。

 ただ昨季はスペイン3部リーグでプレーするなど、壁にぶつかっていた。今まで考えになかったという日本復帰。今年に入って大きな選択肢として加えられた。「いろいろ考えるところがあった。自分の目標は日本代表でやっていくこと。世界のトップレベルでやること。それを考えたときにここでプレーするのが自分のためになるなと思った。僕が還元できるものも一番多いんじゃないかなと思ったんです」。

 新潟とは浅からぬ縁があった。海外に渡る前、指宿は柏U-18時代にも一度、新潟の練習に参加している。「6年前なんですけどね。もちろん、それもあります」。一時は来季の海外でのプレーも報じられていたが、「僕の中で何がプラスになるかを考えたときにこうなることだった」と最終的には自ら決断したことを強調。「自分が還元できるものが多いと思ったし、学べるものも多いと思った。サッカーをする上で、一番自分に適していると思った」と早くも新潟サッカーにゾッコンだ。

 ただまだトップコンディションとは程遠い状況にある。登録期間の問題もありすぐにデビューということはなさそうだが、「ゴールに直結するプレーを期待したい」と話した柳下正明監督も早期デビューについては慎重。本人も「少しずつ、少しずつ」と調整段階にあることを強調した。ただ期待の方が大きいようで、「正直、(Jリーグで)やったことがないので、一から頑張らないといけないと思っている。ただすごく楽しみではあります」と試合を待ちきれない様子。「自信? 自信がないサッカー選手はいないんじゃないかな」と笑顔で答えていた。

(取材・文 児玉幸洋)

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