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地元沸かせたU-17新潟県選抜、強国・メキシコ撃破!!:国際ユースin新潟

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[7.19 国際ユースサッカーin新潟第1節 U-17新潟県選抜 2-0 U-17メキシコ代表 スポアイランド聖籠]

 「国際ユースサッカーin新潟」が19日に開幕し、地元・新潟県の17歳以下のメンバーで構成されたU-17新潟県選抜はMF石塚功志(開志学園JSC高)とMF佐藤喜生(北越高)のゴールによってU-17メキシコ代表を2-0で破り、白星発進した。U-17新潟県選抜は20日の第2節でU-17日本代表と戦う。

 県選抜チームが世界的な強国・メキシコを撃破。快挙に会場は大いに盛り上がったが、新潟県選抜の原伸洋監督は「この試合のテーマは1対1で世界の選手と勝負するということ。特に守備の部分は全然できなかった。中盤で一歩遅れていたし、サイドの1対1で負けていた」と狙いとしていた部分、チャレンジしてほしい部分で相手を上回ることができなかったことを残念がっていた。

 特に前半はメキシコの右サイド、MFアレジャーノ・リラに再三突破を許し、相手の2トップに何度もボールを収められた。最終ラインからポゼッションする相手に対し、届かない距離で無理にプレッシャーをかけにいってしまい、間延びしたところを攻められたり、指揮官が強調していた1対1で相手を苦しめることはできなかった。また攻撃面でも余裕がなく、後ろが重くなってしまう。フリーの選手がボールを失ってしまうなどリズムに乗ることができなかった。

 それでもGK阿部航斗(新潟ユース)が再三の好セーブでチームを救い、最後のクロスをCB大桃海斗(帝京長岡高)や右SB吉田誠(帝京長岡高)らDF陣が弾き返すなど得点を許さない。前半はFW高橋怜大(新潟明訓高)の左クロスや石塚の飛び出し、MF山田朋成(長岡向陵高)の相手のマークを外したパスなどで攻めるもチャンスらしいチャンスはなかったが、31分にファーストシュートで先制点を挙げる。山田が左中間から斜めのクロスを入れると、ファーサイドのMF小林拓夢(帝京長岡高)がダイレクトで中央へ折り返す。ここに飛び込んできた石塚が右足ダイレクトでゴールへ叩き込んでリードを奪った。

 これで落ち着いたチームは41分にFW鳥島佑紀(新潟明訓高)が右タッチライン際での鋭いターンでDFを置き去りにし、44分には加藤が左サイド後方から入れたクロスを鳥島が左足ダイレクトで合わせる。また後半は指揮官の指示もあり、共通意識を持った守り。声でチームをまとめていた司令塔・MF加藤潤(新潟明訓高)を中心に高い位置でコンパクトな陣形を保ち、厚い守りからカウンターを繰り出した。後半序盤に阿部がビッグセーブを連発したこともあってリードを守った新潟県選抜は、フレッシュな選手の入った終盤にチャンスを連発する。

 32分に右サイドを切れ込んだMF木村風輝(新潟明訓高)のラストパスをFW鎌田啓義(新潟ユース)が決定的な形で合わせ、37分には右サイドからカットインしながらパス交換した加藤が中央まで持ち込んでラストパス。これを左中間で受けた高橋が切り返しから右足で決定的な一撃を放つ。そして38分には鎌田が鮮やかなドリブル突破で中央を切り裂いて左足シュート。会場のボルテージを高めると39分、敵陣右サイドでインターセプトした佐藤がゴールライン際から中へ切れ込んでシュートコースをつくると、左足を振りぬく。これがメキシコゴールを破り、2-0となった。

 相手に出足で後れを取り、1対1の部分でも負けていたのは確か。原監督も指摘したように手放しで喜ぶことのできる内容ではなかった。ただ、90分間得点を許さず、また後半はチームで上手く立て直して追加点を奪い、しっかりとメキシコを仕留めて勝利。20日の次戦では同じ世代の日本代表選手たちに挑む。原監督の「こんな、各国代表に挑むチャンスはない」という大会で、新潟選抜は他の選手たちができないような経験を積みながら、注目の「東京五輪世代」としてアピールし、代表入りも目指す。

[写真]前半32分、石塚(11番)の先制ゴールを喜ぶU-17新潟県選抜イレブン

(取材・文 吉田太郎)

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