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「声」ともにCBとして成長遂げる帝京長岡DF大桃、セルビアも完封

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[7.21 国際ユースサッカーin新潟第3節 U-17セルビア代表 0-1 U-17新潟選抜 新潟市陸上競技場]

「これが世界の基準なのでこれを日ごろから意識してできたらいい。外人の選手は前への推進力があって、日本では体感できない。それは良かった」。U-17新潟選抜のCB大桃海斗(帝京長岡高)は1-0で競り勝ったU-17セルビア代表戦後、スピード、パワー、テクニック、緩急など世界レベルを実感できたことを喜び、これを今後トレーニングする上での指標にしていくことを誓っていた。

 長岡ジュニアアユースFC時代は大型FWだったが、CBへコンバート後、国体や高校選手権を経験してきたことで周りを見ることができるようになってきた。そして周りに指示を出せるようになった。「前は自分のことで精いっぱいだった。ボランチの位置とか守備の面で声をかけられるようになった」という。この声を出すことは現在、彼の調子のバロメーターにもなっている。「自分は声をかけ続けていると集中できる。声が出ていない時は体も切れていないとチームでも言われていて、自然と声が出ている時は自分の調子のいい時なので、自分で声を出そうとしている。(今大会では世界と対峙したが)こういう時には気合も入るんで自然と声が出てくる」。

 今大会はハードマーカーとして相手の攻撃を潰しつつ、最終ラインからGKや中盤の選手に繰り返し声をかけているシーンが印象的だった。その声で自分自身を“乗せて”、U-17メキシコ代表を完封し、後半からの出場となったU-17日本代表戦も勝利に貢献。そしてこの日も大柄なセルビアの攻撃を最後まで集中して跳ね返した。

「代表も入りたいけど、それ以上にプロになりたい。どれだけ日ごろの練習で厳しくやれるか。基礎的なところがまだ全然ダメ。DFラインとゴールを守ることはもっとやらないといけない。もっとボランチ、FWにかける声をもっと出したい」。所属する帝京長岡が総体予選で敗退したため、2年生CBにとってこの夏は鍛錬の日々となる。選手権新潟県予選3連覇、全国での上位進出、そしてプロ入りという目標を果たすために声を出し続けてさらなる成長を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)

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