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[MOM1084]C大阪U-18MF仲原潤也(3年)_大熊監督賞賛!“地味ながらも効いている”男

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.24 日本クラブユース選手権1次R第1節 C大阪U-18 4-0 横浜FCユース 宮城総合]

 決して派手なプレーをするわけではない。与えられた役割を着実にこなし、献身的にセレッソ大阪U-18を支える。あえて言うなら“地味な”部類の選手なのがMF仲原潤也だ。ただ、大熊裕司監督が「彼ほど献身的にチームのために動ける選手はなかなかいない。僕は凄く評価しています」と賞賛するように彼の存在感は絶大だ。

 「初戦だったので、絶対に勝ち点3が欲しかった」というこの日は荒れ気味のピッチに苦戦し、前半立ち上がりは前に急いだ攻撃が目立ったが、仲原が最終ラインに顔を出し、DFとのパス交換を重ねる事でリズムを形成。中盤の密集地ではシンプルにボールを叩きながら、機を見てはロングボールでサイドを変えて、チャンスを生み出した。中でも秀逸なのが守備力。危険を素早く察知し、的確なポジショニングを取ると、166cm、63kgと小柄ながらも体躯の強さを活かした当たりでピンチの芽を確実に摘み取った。派手な選手や目立つプレーが出来る選手が評価されがちな中、「彼のような選手はJや世界など上のレベルに行く程、必要」と指揮官が評す通り、地味ながら効いている彼の真骨頂が随所で垣間見えた試合だった。

 自身も「守備のバランスをとったり、相手の攻撃の芽を摘む部分が自分の特長だと思う。チームのためにも地味な仕事もやっていかないといけない」と自らの役割を理解している。この日、相方を組んだMF阪本将基は前線に顔を出しながら、チャンスを作る攻撃型の選手。仲原が引き気味に位置する事で、彼の攻め上がりを引き出すなど良好な関係を見せたが、「今日の試合はバランスが悪かった時間もあった。将基が攻め上がったら、僕がもっと引かないといけない場面もあったし、積極的に自分が出ていくべきだった場面もあった」とより良い関係性の構築を目指している。

 「優勝を目指せるだけのチームだと思うので、そこを目指して一戦一戦頑張っていきたい」。力強く話したように、今年はプレミアリーグWESTで2位に位置するチームには力がある。毎週、走力トレーニングを行い、体力アップに励んでいる点も暑い群馬を戦い抜く上で、長所となるはず。チームが夏の群馬、そして横浜で行われる準決勝、決勝で飛躍するためには、“地味ながらも効いている”男の存在が欠かせない。

(取材・文 森田将義)
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