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8戦ぶり失点も好セーブ連発の浦和GK西川「失点を無駄にしない」

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[7.27 J1第17節 浦和1-1鹿島 埼スタ]

 8試合ぶりにゴールネットを揺らされた。前節徳島戦でJ1新記録となる7試合連続完封を達成した浦和レッズのGK西川周作は、この試合でも決定機を阻止し続けた。前半12分には素早いリスタートからMF柴崎岳にゴールを強襲されたが鋭い反応で弾き出すと、同27分にもFWダヴィの強烈なシュートを好セーブでしのいだ。

 しかし、1点をリードして迎えた前半30分にゴールを奪われてしまう。カウンターからフリーになった柴崎にニアサイドを抜かれて、8試合ぶりの失点を喫した。西川は「良いシュートでした」と相手のシュートを称賛しつつも、「でも自分としてはもう少し寄せないといけませんでした」と反省を口にした。久し振りの失点となり、連続無失点試合の記録は途切れたが、西川はすぐさまチームメイトを鼓舞。決して下を向くことはなかった。

「失点は自分たちがトライした中でのカウンターだったし、失点後は思った以上に割り切ってプレーできたと思います。試合前に皆と『無失点はもちろん狙うけど、仮に失点しても思い切ってやろう』話していたので、失点後にも集中できたと思います。GKがドタバタしてしまえばチームに悪影響を与えてしまいますし、自分はしっかりと構えて、いつもどおりのプレーを心掛けました」

 その言葉どおり、その後も次々と襲い掛かる危機を西川はしのぎ続けた。試合終盤の後半32分にはFWダヴィ、同41分にはMF本山雅志の決定機を体を張って阻止。まさに守護神という仕事ぶりで、チームに勝ち点1をもたらした。そして試合後、チームの危機を救った西川に、サポーターは真っ先にコールを送った。

 鬼気迫る守備でゴールを守った西川は今季、浦和に移籍したことが新たな決意を生んでいると話した。「自分はここでタイトルを取るために移籍してきた覚悟があります。1試合1試合、見に来てくれた方に満足して帰ってもらわないといけないと、自分自身にプレッシャーを掛けているんです。1戦1戦大事に戦っていますし、もっともっとやらないといけないと思っているので、今日の失点も無駄にせずに次のプレー、次の試合に生かしていきます」。連続無失点の記録こそ止まったが、守護神の進化はまだまだ止まることはなさそうだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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