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浦和ゴールをこじ開けた鹿島MF柴崎「反応できないところに打てた」

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[7.27 J1第17節 浦和1-1鹿島 埼スタ]

 鉄壁の守備を背番号20が打ち破った。相手はJ1新記録の7試合連続完封中の浦和レッズ。序盤からゴールを強襲した鹿島アントラーズだったが、GK西川周作の好セーブに遭ってネットを揺らせない。前半20分にはFW興梠慎三に先制ゴールを奪われて劣勢に立たされたが、嫌な流れをMF柴崎岳が断ち切った。

 前半30分、DF植田直通が相手の縦パスをインターセプトすると、柴崎はすぐさま右サイドを駆け上がる。MF土居聖真、FWダヴィを経由したボールをフリーで呼び込むと、西川の動きをしっかりと確認して強烈なシュートをニアサイドに叩き込んだ。7試合無失点という、浦和が築き上げた鉄の壁を打ち砕いた瞬間だった。

「横に(土居)聖真が見えましたが相手につかれていたので、思い切り自分で打とうかなと思いました。とりあえず(GKの)顔の横のあたり、高い位置にシュートを打とうという意図があったので、ニアでもファーでもどちらでも良かったのですが、あまり反応できないところには打てたかなと思います」とゴールシーンを振り返った。

 この日は攻撃面だけでなく、守備面でも貢献した。相手2シャドーのMF柏木陽介、MF梅崎司への監視を怠ることなく、自由を奪う。2人に向けて縦パスが配球されるや、鋭い出足で相手の前に体を入れてインターセプトを成功させると、その勢いのまま攻撃に移ってチャンスを生み出した。

 しかし、結果的には3試合連続の引き分けに終わり、本人も納得のいかない表情を浮かべた。「ショックというか、どれも勝てる要素のある試合だったと思うので、僕の中では嬉しさよりも悔しさが勝る3試合でした」と語ると、「大宮戦と今日の試合はセットプレーからの失点でやられているので、個人個人の意識の改革が必要だし、チームとしてセットプレー時には集中力を高めないといけない。これを教訓として受け止めないといけません」と個人として、そしてチームとしてさらなる成長を期した。

(取材・文 折戸岳彦)

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