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[MOM1105]青森山田GK廣末陸(1年)_2試合で計5本セーブ!!PK戦連勝の立て役者

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.4 全国高校総体3回戦 青森山田1-4(PK4-2)尚志 韮崎総合]

「GKが乗っているのが大きい。本当にGKさまさま」。黒田剛監督がそう称えたように、青森山田高にとって2戦連続PK戦での勝利は1年生守護神・廣末陸の活躍無くしては有りえなかった。

 前日の2回戦・帝京大可児高(岐阜)でPKを3本止めて、チームの勝利に貢献した男はこの日も序盤から冷静なセービングと上級生に対しても、遠慮なく指示を飛ばす肝の据わったコーチングを見せて、最後尾に君臨。前半、14分には失点を喫したものの、後半にはフリーで打たれたFW林純平のシュートをきっちり抑えるなど、1年生とは思えない貫録のある守りでチームに貢献した。

 1-1で決着が着かず、迎えたPK戦では前日の勢いそのままファインセーブを披露。2番手のキックをドンピシャの読みで防ぎ、流れを引き寄せると、4番手のキックも再び読みを的中させて、きっちりストップ。止めた瞬間、拳を宙に突き上げ、喜びを表にした。「70分で試合を決めたかったけど、PK戦になっても大丈夫かなと思っていた」というMF山下優人の言葉は普段から練習を重ねたキッカーとしての自信だけでなく、1年生守護神への信頼も含まれていた。

 中学時代はFC東京U-15深川でプレー。中学3年時にはチームをクラブユース選手権(U-15)準優勝に導く活躍を見せ、MIPに輝いた実力者だが、チームメイトに世代別代表の経験を持つもう一人の実力者・山口瑠伊(現・FC東京U-18)がいたため、昇格はならず。遠く離れた青森の地でのプレーを選んだ。「キック精度も良いし、性格的な部分も良い。そして、平常心でいれる」と入学直後から黒田監督の評価は高く、プレミアリーグEASTの開幕戦、流通経済大柏高戦で途中出場し、高校デビュー。以降は9試合中8試合に出場し、定位置を掴んだ。

 彼のミスで試合に敗れる事もあるなど改善点も多いが、それは伸びしろが大きいとも言える。「この大会を通じて成長してくれれば」という指揮官のエールに応えるためにも、山梨では1試合でも多く経験を積みたい所。そのためには廣末自身が好調を維持出来るかが重要となる。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)


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