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アギーレ監督が掲げるサッカー哲学、選手に求めた献身性

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 日本代表のハビエル・アギーレ新監督は自らが選考する選手に対し、“代表チームに全身全霊を捧げよ”と、代表チームへの帰属意識を強く求めていく考えを示した。

 11日の記者会見で選手選考のポイントを聞かれた指揮官は「国を背負ってプレーする気持ちを持っている選手、個人ではなく、チームの一員としてプレーできる選手、そして試合に貢献できる選手を選びたい」と、チームに対して献身的な姿勢を持てる選手であることを条件に挙げた。そして、自身の今後4年間の“テーマ”を聞かれると、「とにかくコミットしたい」と答えた。

 ここで言う「コミット(メント)」とは、与えられた役割に対して責任を持って献身的に取り組むということだろう。メキシコでプレーしていた現役時代はFWからスタートし、MFやDFへとポジションを下げていったが、若手のころからメキシコ代表の主将としてプレーするようになったベテラン時代まで、そのプレースタイルは一貫して献身的だったと言われている。荒々しい気性の持ち主とも言われるが、言動はすべてチームを第一に考えてのもので、だれもが一目置く存在だった。

 この日の会見でも、代表選手としてチームにすべてを投じる心構えの重要性を口酸っぱく説いていた。自身の持つサッカー哲学については「とにかくたくさん走る。良いプレーをする。そして勝利をおさめる。これに尽きる」とし、「チームに望むのは、自分たちは国を代表して、国を背負って戦っていることを常に肝に銘じてもらいたいということ。代表チームの一員というのは、各自が責任を持って自分の責務を果たすことが最も重要だ」と強調した。

 アギーレジャパンの初集合は9月上旬の代表合宿。ぴりりと引き締まった新生・日本代表が見られそうだ。

(取材・文 矢内由美子)

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