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[アイアディアナスカップ]総体で手ごたえ掴んだ伝統校・高川学園、徳島北に競り勝つ

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[8.13 アイアディアナスカップ・ディビジョン2 1回戦 高川学園高 2-0 徳島北高 西都市清水台総合公園C]

 高校年代の強豪16チームが優勝を争う「アイアディアナスカップ~GREAT~ BATTLE OF 宮崎 2014」は13日、順位決定トーナメントへ突入。下位トーナメントに当たるディビジョン2の1回戦で高川学園高(山口)と徳島北高(徳島)が対戦し、高川学園が2-0で勝った。

 3年ぶりに出場した全国高校総体で東京代表の成立学園高から勝利。鹿児島実高との伝統校対決では0-1から終了間際の失点で突き放されて敗れたが、高川学園は全国大会で手ごたえを掴み、選手権へのスタートを切っている。特に鹿児島実戦では1点を追う展開で前線に放り込む攻撃をせず、選手たちは自分たちのポゼッションで攻めることができると判断。敗れたものの、自分たちのスタイルで最後まで攻め続けた。

 今年から監督を務める江本孝監督も「終わってから、選手たちは『何で負けたんや』という感じでした。選手権へ向けて手ごたえを感じる。ここから枝葉をどうつけるか」という。その「枝葉」をつける第一歩となっている今大会。前日の香川西戦はPK戦20-21という死闘の末に敗れたが、高川学園は強豪との戦いを選手権へ向けた糧にしている。

 徳島北戦は前半2分に注目FW梅田魁人(2年)が仕掛けてから左足シュート。その後は左足甲を骨折しながらも戦うCB石田皓大主将(3年)の左足フィードやプレッシャーの中でもボールを動かすMF村上拓人(3年)を軸としたパスワークから存在感放つ梅田ら前線の選手たちの連動した動きで崩しにかかる。徳島北も一発のスライディングタックルで相手の突破を阻むなど好守を見せたCB永峰潤(3年)やGK山本雄大(2年)が奮闘。判断、動きの速いMF重本玄太主将(3年)を起点とした攻撃からFW阿部倖来(2年)のシュートなどで攻め返した。

 だが高川学園は「上手くいかない時にプツンと切れて負けたら引きずるぞ」と指摘されて臨んだ後半、MF渡邉慶真(3年)のゴールなど2点を挙げて2-0で勝利。12位以内を確定させ、13位以内が獲得する来年度大会のシード権も掴んだ。現在の3年生は系列の高川学園中サッカー部第1期生で期待の世代。総体では江本監督が「重戦車」と評した1年生FW水本和弘を大会直前の怪我で欠くなど、決してベストではなかっただけに、選手権までのさらなる成長、そして全国での躍進が期待される。

以下、試合後のコメント
●高川学園DF石田皓大主将(3年)
「調子が上がらなくて、昨日も負けて、きょうも雰囲気は良くなかった。その中で勝ち切れたのは次につながると思います。ハーフタイムに戻ってきたとき、みんな雰囲気悪かった。でも後半、『みんなで勝ちに行こう』と言って、それで2点取れたのは大きい。(全国総体では)全国初めて出て、冬に向けてもっとレベルアップすれば、上位狙えると思います。課題は守備の距離間だったり、スピード感が全国で(常に)やっていない分、差がある。自分たちのパスワークは成立戦も鹿実戦も通用した部分はあった。個人的にはもうちょっとスピードと守備の距離感を選手権までによくしていければ、大学でも行けるかなと思います。ボクはこれという武器がない。武器を選手権までにつくりたいと思います。(左足甲の骨折は)手術する予定だったんですけど、選手権があるので治しながらやる。やるからには全国で優勝したいです」

[写真]梅田中心に攻めた高川学園が勝利

(取材・文 吉田太郎)
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