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チームは好調も4試合ゴールから遠ざかる柏FW工藤「勝負のパスが欲しい」

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[8.16 J1第20節 柏2-0神戸 柏]

 90分を通して、柏レイソルは左サイドから崩すシーンが多く見られ、自然と逆サイドで待ち構えるFW工藤壮人の4試合ぶりとなるゴールへの気運も高まった。しかし、ゴールは生まれない。「左サイドでいいところまで崩していたけど、ラストパスの精度はチームとして高めていかなければならない」。ラストパスが工藤まで通らず、身振り手振りで苛立ちを表現する姿も見られた。PA内でもっとも輝く工藤だが、この日のシュートは遠めの位置からのものが多かった。それはゴールを欲するあまり、打ち急いでいるように見えた。

 現在は2シャドーの右を務めており、チャンスメイカーの役割が強い。ポストプレー、ドリブル、パス、そして守備とタスクを確実にこなしているが、やはりフィニッシャーとしての工藤が相手にとってはもっとも厄介なはずだ。2年連続2桁得点を記録している男からすれば、20試合4得点は寂しい数字だ。「もう少し勝負のパスが欲しい」。ストライカー工藤は、ゴールへ直結するようなパスを求める。

 チームへの要求はさらに続く。「パスを出す直前に判断を変えて相手の逆をとるとか。相手が思った通りのパスを出すことが多々あるので、相手の裏をかくパスや動き出し、そういったプレーをもっと増やしていかないといけない」。

 勝利した試合でも滅多に納得のいくコメントを残さない工藤。「優勝すると言っているからには、常にチームで危機感を持ちながら前進していく」。8月に入りチームは公式戦4試合負けなし(3勝1分)と好調で順位も6位まで上げているが、さらなる高みを目指す。

(取材・文 奥山典幸)

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