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[Fリーグ]前半の決定機逸を悔やむ浜松FP笠井健太「後手になった時点で負けていた」

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[8.17 Fリーグ 2014/15第9節 大阪3-2浜松 駒沢]

 Fリーグは17日に第9節2日目を行い、第1試合ではシュライカー大阪とアグレミーナ浜松が対戦した。浜松は前半18分にはFP笠井健太が決定機を得ていた。しかし、痛恨のドリブルミスで好機を逃すと、0-0で迎えた後半は常に相手に先手を取られる苦しい展開となる。終盤にパワープレーで決勝点を決められて2-3で黒星を喫したが、昨年末には日本代表候補合宿のリスト入りもしていた、元Jリーグ鹿島アントラーズのDFは「手応えを感じる試合でした」と振り返り、大きな目標を明かした。

以下、試合後のインタビュー

●FP笠井健太
―非常に惜しい結果になりました。
「順位的にもお互い下の方だったので、悔しい試合ですけど、手応えを感じる試合でした。個人的にも、チーム的にも。それがFリーグに慣れただけなのか。それとも、自分たちの実力が付いてきたのかは、何試合かこういう接戦を続けてきているので、少しずつ自信にはなってきていますね」

―昨年に比べると大差を付けられる試合が圧倒的に減っています。
「そうですね。川原さんが入ったのは大きいですね。モッさん(山本浩正)は、サッカーのGKだったなって。自分もサッカーから転向して、慣れるのに苦労してきましたが、GKはFP以上に特徴が異なるポジションなので、本当に大変だったと思います。川原さんが来てくれて、守備がまとまったのと、経験が多い選手が増えたので、若手もそれを見て学んでいるんです。下からも良い選手が育ってきて、良い競争ができているから、もっと良いチームになると思います」

―ただ、ちょっと全体にミスが多くて、選手個々の本当の特長を生かしきれていない。たとえば、中村友亮選手がスピードを生かしてゴール前に飛び込む回数も少なかったし、飛び込んでもボールが出てこなかった。
「そうですね。戦術をやろう、やろうというのになり過ぎていて、自分の良い所が消えていますよね。江藤さんなんかも、やっぱり右サイドから縦に仕掛けてカットインして、左足でシュートを打ちたいし、そこにポジションを取ってくれるけど、そこに固執しちゃうことがあるので。一人ひとりが、もう少し自分の特長を捉えて『ここで勝負』となったときのスイッチの入り方が、まだチームとしてまとまっていない感じがありますね。僕個人としては、ある程度、ボールを持てるようになって、ピヴォの動きも勉強をしつつ、モノにしていかないといけない中で、勝負する選択肢、簡単にはたく選択肢、時間をつくるっていう選択肢も、自分の中でどんどん増やさないといけない。そういうのが、うちの選手に共通して言えることだと思います。あとは、守備の部分でボールウォッチャーになることが多いので、そこも気を付けないといけないと思っています」

―昨年、代表候補合宿に選ばれましたが、ケガで辞退することになりました。その経験っていうのは、自信になったのでは?
「なりましたね。実際、名前を入れてもらったら、足を折ってしまったので…。その辺は『持ってないなぁ』と思ったんですけど(苦笑)。目標を『代表でポジションを取る』と掲げていたのですが、周りからの評価が全く分からない。チームの順位も断トツのビリだったので、自分の中で自信になったというよりも、自分の立ち位置が明確になりましたね。チームの順位とか関係なく、内容を見てくれたっていうことだったので。もちろん、自信にもつながりましたけどね。ただ、今季の最初はケガ明けで出場機会にも恵まれなくて、苦しみましたが、あのときの自分に戻ればと思えてプレーしていますね。だから、明確になりました。いろいろなことが」

―今日の後半は出場機会が短かった。スタミナ面が課題?
「そうですね。守備のときに、大阪の選手が抜けて行っていたので、ピヴォの位置から上下に長い距離を走って、どうしても消耗しましたね。オレ以外にもピヴォをできる選手がいたので、バテてチームの足を引っ張るより、3人、4人で回していった方がチームのためになるから、頑張りましょうという感じでした」

―その上下動の中、最後尾でボールを奪い、ドリブルでボールを前に運んで、決定的な場面もありましたね。
「いやぁ……。…ミスです(苦笑)」

―ドリブルが大きくなった?
「ドリブルがデカくなったのと、欲が出ました」

―欲? どういう欲?
「やっぱり、ポジション的に点を取らないといけないこともありますし、久しぶりの試合で、前回の神戸戦も出ましたが、アシストで終わっていたので『点が欲しい』『点が欲しい』になっちゃって。そういうところが、まだ未熟なんですよね。チームのためにつぶれることを優先して…。まぁ、自分が点を取っていれば、それがチームのためになるので、練習あるのみです。本当に」

―イメージとしては、もう少しドリブルを短くして、もう一つGKの前で触ってシュート?
「僕のイメージでは、もうちょっとDFが速いと思ったんです。DFが背後から来なくて、『じゃあ、縦に行こう』としたら、思った以上にGKも出てこなかった。『なぜっ!?』と思ったら…」

―ボールを大きく蹴ってしまった?
「もう、考えが後手になっていた時点で、あの駆け引きは負けでしたね。相手がこう来るから、こうしようじゃなくて、自分の得意なところに持っていけていれば、もうちょっと違ったと思います。(中村)友亮もセグンドに行っていたのが、見えていたので。先ほど言われましたが、マークを振り切ってセグンドに入った友亮の特長も生かせる場面だったし、自分の得意なところに持っていくこともできた。複数の選択肢があったし、こっちが有利だったのに、後手になってしまった。その時点で良くなかったと思います」

―もちろん反省すべきところもあるけど、そこまでいろいろなところが見えていたのは、3年目の余裕でもありますね。
「そうですね。駆け引きなんかもできるようになってきたんですよね。ただ、欲が出ると、迷ってしまう。そういうところを個人として突きつめて、そこで最善の選択ができるようになっていきたいですね」

―その先に前回、逃した代表があると思いますが?
「僕は今まで、サッカーでも、選抜にほとんど選ばれたことがないんです。静岡の袋井市の選抜に選ばれたくらいで、その後、県選抜も、静岡の西部選抜にすら入れていなかった。それなのに、何を思ったか、いきなりブラジルに行っちゃって(笑)。サッカーを始めたのが中2だったので、仕方がないとは思うんですけどね。そんな中、初めて日本代表を背負えるチャンスが来ている。何よりも、自分は鹿島のときの同期にDF伊野波雅彦がいて、腐れ縁なんですけど、たまたま今、彼はジュビロにいて、週に1、2回くらい会っているんです。鹿島のときから、ずっと一番仲が良くて、彼がずっとサッカーの日本代表でやっている。サッカーをプレーしていたときは、ずっと『悔しい』という気持ちだけだったのですが、自分がサッカーを離れて、初めて憧れになったし、かっこいいと思えたんですよね。今は『代表に選ばれて、アイツとユニフォーム交換をしたい』っていうのが目標ですね。あっちは、どう思っているか分からないですけど、それが僕の一つの夢なんで。一つひとつクリアーしていけば、近づけるかなと思っています。僕、目標は高く持っていないといけないんで。やるからには、代表を目指す。目指さないと、やっている意味もないので」

―そのためにも、今季2勝目が早く欲しいですね。
「そうですね。勝たないと、自信にもならないので。頑張ります」

(取材・文 河合拓)

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