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大熊監督は内容に自信も…ホーム8戦未勝利で17位に沈む大宮

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[8.23 J1第21節 大宮1-3鳥栖 NACK]

 ホーム・NACK5スタジアム大宮での未勝利は「8」(3分5敗)。その期間は3月23日の第4節仙台戦(4-0)以来、実に5か月に及ぶ。大宮アルディージャの順位は17位と変わらず、残留圏である15位との勝ち点差は「5」に開いてしまった。試合後のスタジアムは、ブーイングと拍手が入り交ざっていた。

「悪い時間帯もあったんですけど、自分たちのやりたいことはやっていた。ただ、いまの置かれた立場で、シンプルさが必要な中で、だんだん強引さが出てきて自分たちのリズムが出なくなってきた。『自分が』というサッカーになってしまったことが、相手にカウンターの機会を与えることになったと思う」。1-3の敗戦を大熊清監督はそう述懐する。

 チームで取り組んでいるテーマとして「シュートとクロスの数を増やす」ことを挙げた大熊監督。スタッツを見ると、シュート数は12本にのぼり、その数鳥栖の1.5倍だ。シュートを強く意識した結果、前半にFWムルジャがクロスバー、後半にはMFズラタンがゴールポストを叩いており、FW家長昭博のゴールも含めてチャンスの数は多かった。ズラタンのPK失敗もあった大宮は運に見放され、あっさりと3得点を奪った鳥栖が運に恵まれた感もある。

 収穫もあった。リーグ初出場のMF泉澤仁が攻撃の起点として機能したことだ。20日の天皇杯・湘南戦(2-1)に続いて先発入り、リーグ初スタメンを飾った大卒ルーキーは、PKを獲得した場面ではムルジャに楔のパスを入れるとそのままPA内に走り込むなど、大宮の攻撃を活性化していた。

 パスミスは目立ったものの、「下を向いているような内容ではない」と指揮官が言うように悲観的な内容ではなかった。しかし、17位の現状では内容よりも結果こそ重視されるべきだろう。まずはどんな形であれ、サポーターが待ち望んでいる勝利をプレゼントしたいところだ。

(取材・文 奥山典幸)

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