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[全日本ユースフットサル大会]必勝を期すも準優勝…名古屋U-18北野「プロになって見返したい」

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[8.31 全日本ユースフットサル大会決勝 名古屋オーシャンズU-18 2-3 聖和学園FC 大田区総合]

 決勝前夜、国内唯一のフットサルプロクラブである名古屋オーシャンズは、AFCフットサルクラブ選手権で3年ぶり2度目の優勝を果たした。その下部組織である名古屋オーシャンズU-18もトップチームに続くべく、全日本ユースフットサル大会決勝に臨んだ。しかし、グループステージで7-1と大勝していた聖和学園FCに2-3で敗れ、大会を準優勝で終えることとなった。

 試合終了のブザーが鳴ると同時に、名古屋U-18のキャプテンを務めるFP北野聖夜は、その場に泣き崩れた。今大会後にも、サッカーの選手権が控えている高校サッカー部とは異なり、名古屋U-18にとっては、この大会がすべてだった。「グループリーグでも、あれだけ点差を付けて勝っていましたし、今回もいけるかなと思っていたのですが…。やっぱり難しくて。こっちが点を取っても、向こうもすぐ返してくるし。やっぱり分からないな、みたいな」と、北野は唇を噛む。

「これが第1回大会ということで、僕たちにとってはフットサルの力を証明できる大会になる予定でしたが、やっぱり相手も強いですし、うまいですし…。フットサルは、そんなに甘くなかったかなと。サッカーでも勝てちゃうというのは、悔しいですね」

 それでも、個々の能力で上回る相手と1点差をめぐる戦いにできたのは、普段からフットサルをトレーニングしているからだ。前半4分にはセットプレーから北野が先制ゴールを挙げ、後半8分にもFP脇山蓮がセットプレーから勝ち越し点を挙げた。「セットプレーも大事ですね。あれもチームで練習していた形なので上手く決まって良かったです」と、北野は言うが、すぐに「けれども」と続ける。

「けれども、全体的にリスクをかけずにボールを回して、シュートを打てないまま、相手ボールになって、ボールを回されることが多かった。守備についても、僕たちのDFが甘かった。特に相手の6番(FP相原圭吾)に好きなだけやられたシーンもあった。そういうプレーで会場の雰囲気も持っていかれて、飲み込まれた。決勝では自分たちの力を出し切れなかった。みんな体も重い感じだったし。でも、それを言い訳にしたくない。負けは負けです」

 高校3年生の北野は、来年の全日本ユースフットサル大会で、この悔しさを晴らすことはできない。だが、フットサル人生の中で、必ず見返したいと言う。「もう、すごく悔しくて、ベンチで泣き崩れて…。こんなに泣いたのは初めてでした。日本一を獲るまで僕はフットサルを辞めないし、絶対にプロになって見返してやりたい。代表になって、世界でも活躍したい」と、前を向いた。

(取材・文 河合拓)

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